ワシントン州シアトルのSoDo地区に位置するウェストランド蒸留所は、2010年創業のアメリカン・シングルモルトウイスキーのパイオニア。スコッチの模倣でなく「場所(Sense of Place)」を追求する独自思想を掲げ、地元産大麦や在来種ガリャナオーク(Quercus garryana)樽を積極的に使用する。
アメリカン・シングルモルトカテゴリーの法的定義化にも貢献した先駆者で、2017年よりレミー・コアントロー傘下。年間約26万リットルを生産し、世界の評価機関から高い評価を受け続けている。
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ワシントン州シアトルのSoDo地区に位置するウェストランド蒸留所は、2010年創業のアメリカン・シングルモルトウイスキーのパイオニア。スコッチの模倣でなく「場所(Sense of Place)」を追求する独自思想を掲げ、地元産大麦や在来種ガリャナオーク(Quercus garryana)樽を積極的に使用する。
アメリカン・シングルモルトカテゴリーの法的定義化にも貢献した先駆者で、2017年よりレミー・コアントロー傘下。年間約26万リットルを生産し、世界の評価機関から高い評価を受け続けている。
2010年、マット・ホフマンとエマーソン・ラムが太平洋岸北西部の農産物と気候からインスピレーションを得た「アメリカ独自のシングルモルト」を目指してシアトルに創業。スコッチのトラディションをベースにしながら地域固有の原料と樽を使う実験的アプローチで業界の注目を集めた。
2017年にフランスのレミー・コアントロー社が取得。エマーソン・ラムは退社したが、マット・ホフマンはマスターディスティラーとして留任し品質と方向性を維持している。
在来種ガリャナオーク(オレゴンホワイトオーク)を使った「Garryana」シリーズは毎年限定リリースされ希少なオーク由来の独特な風味で高評価を得ている。アメリカン・シングルモルトの定義整備にも積極的に関与し、カテゴリーのパイオニアとして地位を確立している。
| 正式名称 | Westland Distillery |
|---|---|
| 創業年 | 2010年 |
| 操業状況 | 稼働中 |
| 所有会社 | Rémy Cointreau |
| 見学 | 可能 |
| 公式サイト | https://westlanddistillery.com/ |
| Wikipedia | Wikipedia |
| 蒸留器数 | Vendome製銅製ポットスチル2基(ウォッシュスチル7,560L・スピリッツスチル5,670L) |
|---|---|
| 蒸留方式 | ポットスチル(二回蒸留) |
| モルト使用 | アメリカン・シングルモルト |
| 水源 | シアトル市水道(カスケード山脈雪解け水) |
| 熟成倉庫 | リックハウス |
| 年間生産量 | 約260,000 LPA |
| 使用樽 | 新品チャーアメリカンオーク樽、シェリー樽、ガリャナオーク(Quercus garryana)樽 |
| 主力ジャンル | ウイスキー、その他ウイスキー |
| 主要ブランド |
ウエストランド Westland American Single Malt(Flagship) Westland Peated Westland Sherry Wood Westland Garryana(限定) Westland Colere(限定) |
| 国 | アメリカ合衆国 |
|---|---|
| 都道府県州 | ワシントン州 |
| 住所 | 2931 1st Ave S, Seattle, WA 98134, USA |
| 郵便番号 | WA 98134 |
ワシントン州シアトルは太平洋岸北西部に位置するアメリカ屈指の都市で、ピュージェット湾に面した港湾都市として航空・IT・コーヒー文化の中心地として世界的に知られる。カスケード山脈とオリンピック山脈に挟まれた温暖湿潤な気候は豊富な農産物を生み出し、その農業資源がクラフト蒸留の原料として注目されている。
ワシントン州はウイスキー製造においては新興地ながら、独自のテロワールに根ざしたアメリカンシングルモルトウイスキーの聖地として急速に台頭している。カスケード山脈の雪解け水・太平洋岸の海洋性気候・地元産のモルテッドバーリーが組み合わさり、スコッチとは明らかに異なる新世界のシングルモルトが生まれている。
シアトルのクラフト蒸留シーンはコーヒーやクラフトビール文化の延長線上で発展しており、食と農を重視するシアトル市民の価値観がウイスキー産業にも反映されている。アメリカンシングルモルトウイスキーという新カテゴリーを世界に発信するこの地は、21世紀のウイスキー地図を塗り替えつつある。