静岡蒸溜所(Shizuoka Distillery)|日本・静岡のジャパニーズウイスキー蒸留所

ガイアフロー静岡蒸溜所は、静岡市出身の中村大航氏がスコットランドのアイラ島でクラフト蒸溜所を訪れた経験をきっかけに構想し、2014年にガイアフローディスティリング株式会社を設立して2016年に静岡市葵区(オクシズ)に開設したモルトウイスキー蒸溜所。南アルプスから流れ出る伏流水が安倍川へと注ぐ山間の地に建ち、豊かな自然環境を最大限に活かしたウイスキー造りを掲げている。

最大の特徴は徹底した地場主義。静岡産の杉材による発酵槽を採用し、地元の薪を使って直火焚き蒸溜(一部ポットスチル)を行う。スコットランドのキャパノニック蒸溜所から移設した旧式ポットスチル(通称「W」)も稼働させており、設備の歴史的背景が風味の深みに寄与している。焚き薪の炎は静岡産スギ・ヒノキを中心に使い、ウッディかつエレガントな酒質をもたらしている。

2023年には「100%静岡大麦ウイスキー」を発売し、開蒸当初からの夢であった「静岡産原料だけで造るウイスキー」を実現。国際コンテストでの受賞を重ねながら、年々その名声を高めている。クラフト蒸溜所としては国内屈指の個性と哲学を持ち、世界の愛好家やウイスキー専門誌からも高い評価を受けるジャパニーズウイスキーの新星として確固たる地位を築いている。

特徴

旧キャパノニック蒸溜所の歴史的スチルを移設使用。薪直火焚きスチルによる風味の多様性。静岡産杉材使用という地域色豊かなアプローチ。

歴史

2016年、中村大航(後藤氏)がガイアフロー社を設立し、静岡市の山間部に蒸溜所を建設。閉鎖されたスコットランドの名門キャパノニック蒸溜所のポットスチルを輸入・移設した点が世界の注目を集めた。2020年より初のシングルモルトをリリースし始め、以降は国際的なウイスキー賞で数々の受賞を重ねている。

基本情報

正式名称 Shizuoka Distillery
創業年 2016年
操業状況 稼働中
所有会社 ガイアフロー株式会社
見学 要予約
公式サイト https://gaiaflow.co.jp/
Wikipedia Wikipedia
SNS Instagram

蒸留所情報

蒸留器数 4基(ウォッシュスチル2基・スピリットスチル2基、うち1基は旧キャパノニック製)
蒸留方式 ポットスチル(蒸気加熱+薪直火焚き)
モルト使用 モルテッドバーリー(一部ピーテッドモルト使用)
水源 安倍川の伏流水
熟成倉庫 ダンネージ式
年間生産量 年間約10万L
使用樽 バーボン樽、シェリー樽、ワイン樽、ミズナラ樽など
主力ジャンル ウイスキージャパニーズウイスキー
主要ブランド 和美人静岡
コントリビューション
プロローグK

代表銘柄

所在地

日本
都道府県州 静岡県
住所 〒421-2223 静岡県静岡市葵区落合555番地
郵便番号 421-2101

この地域について

静岡県静岡市は、静岡県の県庁所在地で人口約68万人。富士山の南麓から南は駿河湾に面する広大な市域を持ち、茶の都として「世界お茶まつり」を主催するなど日本茶文化の中心地のひとつだ。徳川家康が晩年を過ごした駿府城の城下町として歴史的な重みもあり、安倍川もちなど郷土の食文化も豊かである。

静岡市の北部・葵区は安倍川上流域にあたり、南アルプスの山々を背後に持つ深山地帯が広がる。大谷・梅ヶ島などの温泉地も抱え、清冽な水と山の自然が残る地域だ。お茶の栽培にも適した温暖多雨の気候は、山の奥へ行くほど内陸性となり寒暖差が大きくなる。

安倍川の伏流水は軟水系で清冽なことで知られ、お茶の仕込み水にも使われてきた。涼しい山間の気候と豊かな森は、ウイスキーの熟成環境として優れた条件をもたらす。2016年にガイアフロー社が静岡蒸溜所を設立し、歴史的なスコットランド製スチルと地場の杉薪という独自の融合で、この地ならではのジャパニーズウイスキーを生み出している。