オールドプルトニー蒸留所は1826年、スコットランド北端の港町ウィックに創設された。ジェームズ・ヘンダーソンが開拓したこの蒸留所は、かつてニシン漁で栄えたウィックの漁業文化と深く結びつき、「マリタイムモルト(海洋のモルト)」として知られるようになった。蒸留所名の「プルトニー」は、ウィック南部の地区名プルトニータウン(Pulteneytown)に由来し、ニューゲート監獄改革で著名な慈善家サー・ウィリアム・プルトニーに因んで命名された地区である。
1930年から1951年にかけて禁酒法的な地方条例によりウィック市内でのアルコール販売が禁じられた期間も、蒸留所自体は操業を続けたという逸話を持つ。オールドプルトニー21年はジム・マレーのウイスキー・バイブル2012年版でスコッチウイスキー・オブ・ザ・イヤー、シングルモルト・オブ・ザ・イヤー(16〜21年)、マルチカスク・オブ・ザ・イヤーの3冠を獲得した。さらにウイスキー・バイブルで当時の最高スコアの一つとされる97.5点を獲得し、世界的な注目を集めた。
1989年ヴィンテージはワールド・ウイスキー・アワーズでワールドベスト・シングルモルトに選出され、世界21地域の代表作を抑えてトップを獲得した。現在はインターハウス・ディスティラーズ傘下に属し、スコットランド本土最北端に近い蒸留所として「北の航海者」のイメージを体現するシングルモルトを展開している。独特のショートネック(短い首)を持つポットスティルから生み出される塩気と蜂蜜の複雑な風味は、ウイスキー愛好家の間で唯一無二の個性として高く評価されている。