株式会社木内酒造(Kiuchi Brewery)|日本・茨城のクラフトビールブルワリー

木内酒造は1823年(文政6年)創業の老舗酒蔵で、茨城県那珂市に本拠を置く。日本酒「菊盛」で知られる酒蔵が1996年にクラフトビール事業を立ち上げ、「常陸野ネストビール(Hitachino Nest Beer)」を世界に発信。フクロウのラベルは海外ビールコミュニティで最も認知された日本のクラフトビールブランドのひとつとなっている。

ウィートエール・レッドライスエール・ジャパニーズクラシックエールなど、日本の食材や発酵技術を取り入れた独創的なビールが欧米のビールマニアに高く評価され、世界各地の高級レストランにも採用されている。2013年にはニューヨークにクラフトビール醸造所を開設し、国際展開を進めている。

特徴

1823年創業の老舗酒蔵がクラフトビールで世界へ挑んだ成功事例。フクロウラベルの「常陸野ネストビール」は日本最も国際的に知られるクラフトビールブランドのひとつ。日本の食材・発酵技術を取り入れた独創的なレシピで世界の専門家から高い評価を得ている。

歴史

1823年(文政6年)、木内家が茨城県那珂郡(現那珂市)で酒蔵を創業。以来約170年にわたり日本酒「菊盛」を醸造してきた老舗蔵元が、1996年のビール規制緩和(最低製造量の引き下げ)を機にクラフトビール事業へ参入した。


「常陸野ネストビール」の名はかつて蔵の周辺に営巣していたフクロウ(ネスト=巣)に由来する。独自のレシピに地元の農産物(米・麦・ゆず・カキなど)を取り入れ、日本酒の発酵技術をビールに応用した実験的な製品群が欧米の輸入ビール専門店で評判となった。


2013年にニューヨークのブルックリンに系列醸造所を開設し、現地産のビールを供給する国際展開を実現。東京・神田に「江戸末廣ブルワリー」を開設するなど事業を拡大している。Wine Advocate誌などでも注目され、クラフトビールの文脈でも日本の発酵文化を世界に伝える存在となっている。

基本情報

正式名称 Kiuchi Brewery Co., Ltd.
創業年 1823年
操業状況 稼働中
所有会社 株式会社木内酒造
見学 要予約
公式サイト https://hitachino.cc/
Wikipedia Wikipedia

蒸留所情報

蒸留器数 那珂醸造所・木内本店(那珂市)・江戸末廣ブルワリー(東京・神田)
蒸留方式 エールビール(上面発酵)・多様なスタイル
モルト使用 大麦麦芽・小麦麦芽・米麹・茨城産コシヒカリほか
水源 那珂川水系の地下水
熟成倉庫 ステンレスタンク・木樽熟成(一部)
年間生産量 年間約5,000キロリットル(推計)
使用樽 ウイスキー樽・ワイン樽でのバレルエイジング一部実施
主力ジャンル ビール
主要ブランド 常陸野ネストビール
常陸野ネストビール ウィートエール
常陸野ネストビール レッドライスエール
常陸野ネストビール ジャパニーズクラシックエール
常陸野ネストビール スイートスタウト
菊盛(日本酒)

代表銘柄

所在地

日本
住所 茨城県那珂市鴻巣1257
郵便番号 311-0133

この地域について

茨城県那珂市は関東平野の北端、那珂川が太平洋へ注ぐ手前の丘陵地帯に位置する。江戸時代には水戸藩の城下町・支藩として栄え、那珂川の豊富な水資源が農業・醸造業を支えてきた。水戸黄門で知られる水戸光圀の領地に近く、茨城県固有の文化・産業の歴史と深く結びついている。

那珂川は鮭の遡上でも知られ、秋にはサケ漁と産卵の様子が観察できる。清冽な川の水は酒造りに欠かせない軟水として那珂市一帯の蔵元に供給され、日本酒・ビールの醸造を可能にしている。江戸時代から続く発酵の文化がこの地に根づいている所以である。

那珂市は近年クラフトビールの聖地としても注目を集め、木内酒造の醸造所見学を目的とした観光客が増加している。東京から約90分とアクセスしやすい立地もあり、フードツーリズムの目的地として関東圏のビール愛好家に親しまれている。