ジム・ビーム蒸留所(James B. Beam Distilling Co.)|アメリカ・ケンタッキーのバーボンウイスキー蒸留所

ケンタッキー州クラーモントに位置するジム・ビーム蒸留所は、8世代にわたるビーム家の伝統を受け継ぐ世界最大のバーボン生産拠点のひとつ。1795年のヤコブ・ビームによる創業から230年超の歴史を持ち、禁酒法後の1934年に現在地での蒸留を再開した。

世界販売量ナンバーワンのバーボンブランド「ジム・ビーム」に加え、ノブクリーク・ブーカーズ・ベイカーズ・バジルヘイデンなどプレミアムラインも擁するサントリーグローバルスピリッツ傘下の基幹蒸留所。2026年は需要調整のため主力蒸留所での蒸留を一時停止中。

特徴

8世代にわたるビーム家の伝統を受け継ぐ世界最大のバーボン生産拠点のひとつ。世界販売量ナンバーワンのバーボン「ジム・ビーム」に加え、ノブクリーク・ブーカーズ・ベイカーズ・バジルヘイデンなどプレミアムラインも擁する。2014年にサントリーが買収、2024年よりSuntory Global Spiritsとして展開。2026年は需要調整のため主力蒸留所での蒸留を一時停止中。

歴史

1795年、ヤコブ・ビームがケンタッキーで初めてバーボンを販売。ビーム家は19世紀を通じて拠点を移し、1854年にネルソン郡へ移転して鉄道網を活用しながら規模を拡大した。禁酒法後の1934年、70歳近いジム・ビームがクラーモントに蒸留所を再建し、1943年にブランド名を「Jim Beam」に改称した。


戦後のバーボン普及を牽引し、ノブクリーク(1992年)などスモールバッチ・コレクションを相次いで発売。プレミアムバーボン市場の開拓に大きな役割を果たした。2014年にサントリーホールディングスが約160億ドルで買収し、現在はSuntory Global Spiritsとして展開。


2026年1月、需要調整のため主力クラーモント蒸留所での蒸留を年末まで一時停止することを発表。ビジターセンター・瓶詰め・熟成は継続中で、ボストン(KY)のブッカー・ノー蒸留所は稼働を維持している。

基本情報

正式名称 James B. Beam Distilling Co.
創業年 1795年
操業状況 休止中
所有会社 Suntory Global Spirits
見学 可能
公式サイト https://www.jimbeam.com/
Wikipedia Wikipedia

蒸留所情報

蒸留器数 コラムスチル2基(メインスチル65フィート高 + Noe Still 55フィート高)
蒸留方式 コラムスチル
モルト使用 バーボン(コーン主体)
水源 ケンタッキー石灰岩湧水
熟成倉庫 リックハウス(在庫約190万バレル)
年間生産量 世界のバーボン生産量の約半分を占める大規模生産(詳細非公開)
使用樽 新品チャー付きアメリカンオーク樽(53ガロン)
主力ジャンル ウイスキーバーボンウイスキー
主要ブランド ベイカーズジムビームノブクリークブーカーズバジルヘイデン
Jim Beam White Label
Jim Beam Black
Knob Creek
Booker's
Baker's
Basil Hayden's

代表銘柄

所在地

アメリカ合衆国
都道府県州 ケンタッキー州
住所 568 Happy Hollow Rd, Clermont, KY 40110, USA
郵便番号 KY 40110

この地域について

ブレッキンリッジ郡クレアモントはルイビル南方約40マイルの静かな農村で、ケンタッキー州中心部の典型的なブルーグラス地帯に位置する。広大なトウモロコシ畑と牧草地が丘陵を覆い、石灰岩の豊富な湧水が集落の至る所から湧き出ている。バーボン製造に欠かせない要素がすべて揃ったこの土地は、19世紀初頭から蒸留業の地として選ばれてきた。

クレアモントとその周辺は世界最大のバーボン生産量を誇る蒸留所群が集まるエリアとして、ケンタッキー・バーボン・トレイルの主要スポットのひとつに数えられる。年間を通じて多くのウイスキー愛好家が訪れ、見学ツアーや試飲体験を通じてバーボンの製造工程と歴史を学べる施設が整備されている。

ケンタッキーの厳しい寒暖差(夏の猛暑と冬の厳寒)はバーボンの熟成を促進する重要な要因であり、クレアモント周辺の気候はバーボン特有の豊かな風味を生み出すのに理想的とされる。この地の自然条件こそが、200年以上にわたってバーボン産業を支えてきた最大の理由である。