グレンロセス蒸留所は、1878年にジェームズ・スチュアート&カンパニーによって建設が始まり、1879年12月28日に初めてのウイスキーが蒸留された。この日はスコットランドの歴史に刻まれた日でもあり、テイ橋崩壊事故と同じ日に操業を開始したという因縁深い経緯がある。ロセスの町の中心部、バーン・オブ・ロセスのほとりというスペイサイドの中心地に位置し、豊富な良質水源と理想的な熟成環境を備えた地に蒸留所は建てられた。
グレンロセスはその創業当初から、高品質なブレンデッドウイスキー原酒の供給元として名声を確立した。20世紀を通じてカティサーク、フェイマスグラウスなど有名ブレンドのキーモルトとして重用され、シングルモルトとしてよりもブレンデッドウイスキー業界での評価が先行した蒸留所でもある。1987年にバリー・ウィルソンが蒸留所マネージャーに就任して以降、ビンテージ・ボトリングという独自の戦略でシングルモルト市場に進出し、特定の年の原酒のみをビンテージとして限定リリースするという斬新なアプローチで注目を集めた。2017年にはエドリントングループからベリー・ブラザーズ&ラッドに所有権が移り、伝統的なセラーマスターのスタイルを継承しながら新たなブランド戦略が推進されている。
グレンロセスの評価はウイスキー界で着実に高まっており、2018年にはアルティメット・スピリッツ・チャレンジにてグレンロセス25年がベスト・スペイサイド・シングルモルトのチェアマントロフィーを獲得。2021年のワールド・スピリッツ・コンペティションではダブルゴールドを受賞するなど、国際コンペティションでの受賞歴も積み重なっている。シェリーカスクとの高い親和性、フルーティかつ複雑なフレーバープロファイルが愛好家に支持されており、ウイスキー評論家D.ポール・パキュルトのスピリット・ジャーナルではシェリーカスク・リザーブが「ファイブ・スターズ&ハイエスト・レコメンデーション」を獲得、WhiskyCastでは92ポイントの高評価を記録している。
テイスティングノート
香り
ドライフルーツ(レーズン、イチジク)、オレンジピール、シナモン、キャラメル、そしてシェリーの甘い香り。バニラとジンジャーブレッドのアクセント。
味わい
スパイシーでフルーティ、焼きオレンジ、クローブ、ジンジャーが広がる。豊かな果実味とほのかなオーク。
余韻
長く温かみのある余韻。シナモン、クローブ、オレンジピールが続き、ドライな仕上がり。