グレンドロナック蒸留所は1826年、ジェームズ・アラーダイス(James Allardice)によってアバディーンシャー州フォーグ村に設立された。1823年の消費税法(Excise Act)に基づいてスコットランドで2番目に合法的な生産ライセンスを取得した蒸留所であり、「ブラックベリーの谷」を意味するゲール語地名を冠している。蒸留所名の由来となったドロナック川が敷地内を流れ、今も仕込み水として使われている。
19世紀から20世紀にかけて所有者が変わり、1881年にウォルター・スコット、1920年にはグレンフィディック創業者の息子チャールズ・グラントが取得するなど、スコッチ業界の名士たちに受け継がれてきた。1996年にアライド・ドメック社によって一時閉鎖されたが、2002年に再稼働。2008年には独立系ボトラーのビリー・ウォーカー率いるザ・ベンリアック蒸留所カンパニーに買収され、シェリーカスク熟成に特化した高品質路線が確立された。
2016年、米国のブラウン・フォーマン社がベンリアックおよびグレングラソーとともにグレンドロナックを取得。現在も全製品をオロロソおよびペドロ・ヒメネス(PX)シェリーカスクで熟成する方針を守り続けており、スコッチ業界屈指のシェリーモルトとして世界的に高い評価を得ている。2026年には創業200周年を迎える。