ココ・ファーム・ワイナリー(COCOFARM & WINERY)|栃木県足利市のワイナリー

ココ・ファーム・ワイナリーは、栃木県足利市の急峻な山の斜面に広がるブドウ畑から生まれたワイナリー。1958年、中学校の特殊学級担任・川田昇が知的障害を持つ生徒たちとともに平均勾配38度の山肌を切り開き、手作りのブドウ畑を起こしたことが原点。その麓に1969年に設立された障害者支援施設「こころみ学園」と一体となって運営されており、園生が農作業の主力として畑を守り続けている。

1989年にカリフォルニア出身の醸造家ブルース・ガットラヴが加わり、ワインの品質が飛躍的に向上。2000年にスパークリングワイン「のぼ」がG8九州・沖縄サミット公式晩餐会の乾杯ワインに採用されたことで国際的な注目を集め、その後も洞爺湖サミット(2008年)・G7広島外相会合(2016年)と国際会議での採用が続く。JAL国際線ファーストクラスへの搭載実績も持つ、日本を代表するワイナリーの一つ。

自家畑では開墾以来60年以上にわたり除草剤・化学肥料を一切不使用の有機栽培を実践。野生酵母・野生乳酸菌を活かした自然発酵を基本とし、清澄・濾過を極力控えたワイン造りを貫く。スタンダードな「農民」シリーズから、ビン内二次発酵の本格スパークリング「のぼ」、北海道の契約醸造所と組んだ「北ののぼ」まで、多彩なラインナップを展開している。

日本ワイナリーアワードでは2018年から2025年まで8年連続で最高評価の四つ星を獲得。コンクール出品ではなく「ワインそのものの品質と理念」で評価される同アワードにおいて、長期にわたり最高ランクを維持し続けている。JAL国際線ファーストクラス・ビジネスクラスへのワイン搭載実績も豊富で、農民ドライ・農民ロッソ・こころぜ・風のルージュなど主力銘柄が継続的に採用されている。

歴史

1958年、栃木県足利市の中学校で特殊学級を担当していた川田昇教諭が、知的障害を持つ生徒たちとともに足利市田島町の山の急斜面(平均勾配38度)を2年がかりで切り開き、約3ヘクタールのブドウ畑を開墾した。この畑が後のワイナリーの礎となる。

1969年、畑の麓に障害者支援施設「こころみ学園」を開設。当時の法律では社会福祉法人が果実酒製造免許を取得できなかったため、1980年に一般事業体として有限会社ココ・ファーム・ワイナリーを設立。1984年に醸造免許を取得し、本格的なワイン造りが始まった。

1989年にカリフォルニア出身のワイン醸造コンサルタント、ブルース・ガットラヴが参加し品質が向上。2000年には瓶内二次発酵スパークリング「のぼ」がG8九州・沖縄サミット公式晩餐会の乾杯ワインに採用され、国際的な知名度を一躍高めた。2008年の洞爺湖サミット晩餐会では赤ワイン「風のルージュ」が、2016年のG7広島外相会合ではスパークリング「北ののぼ」が採用されるなど、外交の場での採用が続いた。

現在は年間約25万本を生産。毎年11月に開催される「収穫祭(HARVEST FESTIVAL)」には数万人が訪れる、国内屈指の人気ワイナリーとなっている。

基本情報

創業年 1958年
見学 可能
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蒸留所情報

主要ブランド ココ・ファーム

代表銘柄

所在地

日本

この地域について

栃木県足利市は関東地方の南西部、渡良瀬川沿いに位置する人口約14万人の都市。日本最古の学校といわれる「足利学校」(国史跡)や、国宝『金剛界大日如来坐像』を安置する鑁阿寺(ばんなじ)など歴史的遺産が豊富で、「東の京都」とも称される。また、毎年4〜5月のフジの花が有名な「あしかがフラワーパーク」は、CNNが「世界の夢の旅行先10ヶ所」に選出したことで国際的な人気を誇る。

市内南部の田島地区には標高差の大きな山々が連なり、ここに広がる急勾配のブドウ畑がワイン造りに独特の個性をもたらす。関東平野の縁に位置するため日照が豊富で、渡良瀬川からの風が熟成に好影響を与える。ヨーロッパの急傾斜畑と比較されることもある地形で、手仕事による丁寧な農業が続けられている。

ワイン産地としての足利は、ここ・ファーム・ワイナリーの40年以上の醸造実績によって全国的に認知されるようになった。近年は自然派ワイナリーを志す若い生産者も集まりつつあり、新たなワインの里として注目を集めている。