テキサス州ウェイコに位置するバルコーネス蒸留所は、2009年創業のテキサスクラフトウイスキーのパイオニア。スコットランドのForsyths製ポットスチルを使うアメリカでも数少ない蒸留所のひとつで、テキサスの過酷な夏の高温が熟成を加速させ独特の濃厚な風味を生み出す。
2022年にディアジオが取得したが、2025年9月から在庫過剰調整のため2026年6月まで蒸留・樽詰めを一時停止中。ビジターセンターと主要スタッフは維持されている。
酒で紡ぐ世界の酒図鑑
テキサス州ウェイコに位置するバルコーネス蒸留所は、2009年創業のテキサスクラフトウイスキーのパイオニア。スコットランドのForsyths製ポットスチルを使うアメリカでも数少ない蒸留所のひとつで、テキサスの過酷な夏の高温が熟成を加速させ独特の濃厚な風味を生み出す。
2022年にディアジオが取得したが、2025年9月から在庫過剰調整のため2026年6月まで蒸留・樽詰めを一時停止中。ビジターセンターと主要スタッフは維持されている。
2008年、チップ・テイトがウェイコで廃業した倉庫を手作りで改造し創業。2009年に初の蒸留を実施。Baby Blue(コーンウイスキー)が国際コンペで即座に高評価を獲得し、「テキサスクラフトウイスキー」というカテゴリーを事実上創出した。
2014〜2015年に経営権をめぐる投資家との確執があり、チップ・テイトは退社。その後新経営陣が拠点を移転・拡張し、Forsyths製ポットスチル4基を導入するなど本格的な設備投資を実施。クラフト蒸留所としては異例の大規模施設となった。
2022年11月にDiaGeoが取得。しかし2025年9月、過剰在庫とコスト削減策の一環として2026年6月まで蒸留・樽詰め操業を一時停止することを発表。ビジターセンターと主要スタッフ(ヘッドディスティラーのジャレッド・ヒムステットら)は維持されている。
| 正式名称 | Balcones Distilling |
|---|---|
| 創業年 | 2009年 |
| 操業状況 | 休止中 |
| 所有会社 | Diageo plc |
| 見学 | 可能 |
| 公式サイト | https://www.balconesdistilling.com/ |
| 蒸留器数 | Forsyths製銅製ポットスチル4基(ウォッシュスチル125hL×2、スピリッツスチル85hL×2) |
|---|---|
| 蒸留方式 | ポットスチル(スコッチ式二回蒸留) |
| モルト使用 | シングルモルト・コーンウイスキー・ライウイスキー |
| 水源 | ブラゾス川流域(石灰岩帯水層) |
| 熟成倉庫 | リックハウス |
| 年間生産量 | 約20バレル/日(停止前) |
| 使用樽 | 新品チャーアメリカンオーク樽、バージンアメリカンオーク、ウイスキー古樽 |
| 主力ジャンル | ウイスキー、その他ウイスキー |
| 主要ブランド |
バルコーンズ Balcones Baby Blue(コーンウイスキー) Balcones Texas Single Malt Balcones Texas Pot Still Bourbon Balcones Texas Rye |
| 国 | アメリカ合衆国 |
|---|---|
| 都道府県州 | テキサス州 |
| 住所 | 225 S 11th St, Waco, TX 76701, USA |
| 郵便番号 | TX 76701 |
テキサス州ウェーコはダラスとオースティンの中間、ブレイザス川沿いに開けた人口約14万人の都市で、バプテスト系キリスト教大学のベイラー大学を擁する学術都市でもある。テキサス州中部の気候は夏の猛暑(40℃超)と冬の急激な寒波が繰り返す極端な寒暖差が特徴で、これがウイスキーの急速な熟成を促すと蒸留家たちは語る。
テキサスのクラフト蒸留産業は2000年代後半から急成長を遂げており、州法改正による免許制度の整備と「テキサス産」へのブランド誇りが相まって、多数の独立系蒸留所がウェーコをはじめとする各都市に誕生した。テキサス産コーン・小麦・大麦など地場農産物を原料に使うファームtoボトルの思想が根底にある。
テキサスの蒸留所が生み出すウイスキーは、ケンタッキーやスコットランドとは根本的に異なる個性を持つ。極端な気温変化による樽内での拡張・収縮が短期間で複雑な風味を生み出し、テキサス産ウイスキーは「若くして豊か」なキャラクターを持つとして世界のウイスキーコミュニティから注目されている。
| 年 | コンテスト | グレード | 銘柄 |
|---|---|---|---|
| 2024 | SFWSC | ダブルゴールド | バルコーンズ テキサス シングルモルト |