浦霞 特別純米 生一本は、宮城県塩竈市の株式会社佐浦が醸す日本酒である。宮城県産ササニシキを100%使用し、塩竈の良質な地下水で仕込んだ特別純米酒。「生一本」とは自社の蔵で醸造した純米酒のみで構成されていることを示す表示だ。
佐浦は1724年(享保9年)創業で、300年の歴史を持つ宮城県最古の酒蔵のひとつ。鹽竈神社の御神酒を代々醸してきた由緒があり、蔵名の「浦霞」は源実朝の歌に由来する。蔵は塩竈の港町に位置し、松島湾の豊かな海の幸とともに育まれてきた食文化が酒造りに反映されている。
ササニシキは食用米として知られるが、佐浦ではこの米の特性を酒造りに活かしている。コシヒカリ系の粘りのある米とは異なり、ササニシキはさっぱりとした食感が持ち味。酒にするとクリーンで軽やかな味わいになり、特に魚介料理との相性が際立つ。塩竈は日本有数のマグロ水揚げ港でもあり、寿司の街としても知られる。浦霞が魚介との相性を重視するのは、この土地の食文化の必然といえるだろう。
テイスティングノート
香り
穏やかで品のある香り。ササニシキ由来の軽やかな米の香りを基調に、ほんのりと梨や青りんごのフルーティなニュアンスが添えられている。主張しすぎない控えめな香り立ちは、まさに食中酒のためのもの。
味わい
サラリとした軽やかな口当たりが心地よい。ササニシキ由来のさっぱりとした甘味が舌を撫で、続いて上品な旨味が穏やかに広がる。酸味はほどよく抑えられているが存在感があり、味わいに清涼感を与えている。中盤から後半にかけてキリッとした辛口のキレが現れ、全体をすっきりとまとめ上げる。
余韻
クリーンで短めの余韻。さっぱりとした後味が口中をリフレッシュし、次の一品に自然と手が伸びる。魚介料理と合わせた時の清らかなフィニッシュは格別で、塩竈の寿司とともに楽しみたい一本。
酒
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