産土(うぶすな)山田錦は、熊本県玉名郡和水町の花の香酒造が2022年に立ち上げた産土ブランドの基幹商品である。「産土」とは「生まれた土地」や「土地の神々」を意味する言葉。蔵と同じ菊池川水系・和水地区で育てられた山田錦のみを使用し、「ここにしかない最高の酒づくり」を体現する。
花の香酒造が産土ブランドで追求するのは、自然農法・無肥料・馬耕栽培という徹底した自然との共存だ。2015年から数十軒の農家と契約し、水源を同じくする菊池川流域の山田錦を育てている。熊本9号酵母(きょうかい9号)の独特の香りと、阿蘇の火山性土壌が浄化した地下水の豊かな質感を軸に、アルコール度数13%という日本酒標準より2〜3%低い設定で醸造する。この低アルコール設定は軽快で優しい飲み口と食中酒としての汎用性を両立させる。
産土ブランドの独自システムが「農醸グレード制」だ。同一銘柄を醸造のたびに「二農醸」「三農醸」と回次を積み上げていく仕組みで、自然との対話を深め酒質が進化していくことを表現している。ナチュラルワインの文脈で語られる日本酒として海外での注目度も高く、SAKETIMEでは設立わずか数年で全国8位・九州1位に到達した。Kura Master プラチナ賞・特別審査賞、London Sake Challenge 金賞など国際的な評価も獲得している。
テイスティングノート
香り
メロン主体の上品な香りに、グレープフルーツ・スイカズラが調和する。生酛由来の上品な乳酸香がほのかに漂い、複雑で華やかなアロマを形成する。
味わい
まろやかな甘味から始まり、微発泡のシュワ感と柑橘酸味が引き締める。グレープフルーツの苦味がアクセントとなり、ワインのような飲み口とジューシーな旨味が展開する。
余韻
マスカット様の甘みが残り、シャープなキレで収束する。低アルコール(13%)設定によるクリアな後口が食後の余韻をすっきりと仕上げる。
酒
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