トミントール ピーティータングは、スコットランド・スペイサイド地方の最高地点に位置するトミントール蒸留所が造るピーテッドシングルモルトスコッチウイスキーである。通常はノンピートの穏やかなウイスキーで知られるトミントールが、ピーテッド麦芽を使用して新たな表情を見せた異色のボトルだ。
トミントール蒸留所は1964年にW&S・ストロングとヘイ&マクラウドによって設立された。グレンリベットの谷の奥、海抜341メートルの高地に位置し、スペイサイドの蒸留所の中で最も標高の高い場所で操業している。「ザ・ジェントル・ドラム(穏やかなドラム)」の愛称は、蒸留所が生み出すウイスキーの柔らかで穏やかな個性を表している。現在はアンガス・ダンディー社が所有。
ピーティータングの「タング(tang)」は「刺激」や「ピリッとした味」を意味する。スペイサイドの清冽な水と穏やかな蒸留スタイルにピーテッド麦芽の煙の風味が加わることで、アイラのような強烈なピートとは異なる、あくまでもジェントルなスモーキーさが特徴だ。バーボン樽で熟成されたクリーンな原酒がベースにあるため、スモーク感と甘味のバランスが良い。
テイスティングノート
香り
穏やかなピートスモークが最初に感じられるが、すぐにトミントールらしい甘い麦芽香が追いかけてくる。バニラやハチミツの甘さの中にほのかな焚き火の煙が漂い、スペイサイドとアイラの中間のような独特の香り。柑橘類のフレッシュなニュアンスも微かに感じられる。
味わい
口当たりは予想以上に柔らかく、「ジェントル」の名にふさわしい。まずバニラとハチミツの甘味が広がり、中盤からほのかなスモーキーさが味わいにアクセントを加える。ピートの強さはアイラモルトの10分の1程度で、麦芽の甘味が常に主役を張っている。後半にかけてはオークのスパイスが穏やかに顔を出す。
余韻
短〜中程度の余韻。スモーキーさと甘味が穏やかに消えていき、最後にほのかな白胡椒のスパイシーさが残る。クリーンで後味にクセが残らないフィニッシュは、まさにスペイサイドのジェントルさを体現している。
酒
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