ザ・プレミアム・モルツの起源は1989年、武蔵野ビール工場で醸造家・山本隆三によって開発された樽生限定ビール「モルツ スーパープレミアム」にさかのぼる。山本はサントリーがビール事業を開始してから7年後の1968年に入社し、「世界最高峰のビールをつくること」を生涯の目標として醸造技術を磨いてきた人物だ。10年以上の歳月をかけて完成させた製法は、構造が非常に硬い「磨きダイヤモンド麦芽」を煮出しを二度行う「ダブルデコクション製法」で仕込むもので、深いコクと華やかな香りを最大限に引き出す。2003年5月20日に現在の「ザ・プレミアム・モルツ」に名称変更された。
2005年、「ザ・プレミアム・モルツ中瓶」がモンドセレクションの「ビール部門グループI」で国産ビール初の最高金賞を受賞した。当時は生産終了の可能性も取り沙汰されていたが、この受賞が起爆剤となり販売が急回復。以後3年連続で最高金賞を獲得し、2008年にはヱビスビールを抜いてプレミアムビール市場でNo.1ブランドへと成長した。さらに、サントリーが1963年のビール事業開始以来初となる「ビール部門の単年度黒字」を達成する原動力となったことは業界に衝撃を与えた。「成功体験を壊す勇気」として経営学の事例にも取り上げられる稀有な逆転劇だ。
製法の特徴のひとつ「アロマリッチホッピング製法」は約10年の研究を経て確立された技術で、欧州産アロマホップを複数回に分けて追い足すように投入することで、香りの複雑さと豊かさを引き出す。また、ビールの約90%を占める水には各工場地下の天然水を使用する「天然水醸造」にこだわっている。2023年以降は「磨きダイヤモンド麦芽」のさらなる高品質化を進め、「華やかな香り」と「深いコク」を一段と磨き上げた。国内プレミアムビール市場での地位を確立した後は海外展開にも注力し、サントリーのグローバルビールブランドとして展開されている。
テイスティングノート
香り
欧州産アロマホップ由来のフルーティでフローラルな華やかな香りが鮮やかに広がり、麦芽のコク深い甘香りが続く。
味わい
ダブルデコクション製法が引き出した深いコクと、アロマホップの豊かな苦みが絶妙なバランスで口中を満たす。
余韻
長く続く芳醇な余韻の中でホップのアロマがゆっくりと消えていき、プレミアムビールらしい品格ある終わり方をする。
酒
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