バスカー シングルモルト アイリッシュウイスキーは、アイルランド・カーロウ州のロイヤルオーク蒸留所が手がけるシングルモルトスタイルの一本。100%モルテッドバーリー(麦芽大麦)を原料とし、銅製ポットスチルでトリプルディスティレーション(3回蒸留)を行うことでアイリッシュ特有の軽やかさとフルーティーな風味を引き出している。熟成はバーボン樽とオロロソシェリー樽の2種類で行い、それぞれの個性を絶妙なバランスで融合させた。
ロイヤルオーク蒸留所は18世紀の歴史的農場施設を活用しつつ、最新鋭の技術を導入した「伝統と革新の融合」を体現する施設。同蒸留所はライター’ズ ティアーズやザ・アイリッシュマンなども手がける Walsh Whiskey Distillery として設立されたが、2019年にイタリアの老舗酒類グループ「イルヴァ・サロンノ」が完全子会社化し、バスカーブランドの本格展開を主導した。バスカーのマスターブレンダーはバーボンから影響を受けたリッチで果実豊かなスタイルを目指し、シングルモルトはそのラインナップの中核を担っている。
アルコール度数44.3%でボトリングされ、アメリカ市場での希望小売価格は約30ドル(約4,500円)という価格競争力の高さも人気の理由だ。価格帯に対するクオリティの高さが各メディアに高く評価され、The Whiskey Wash、Whiskey Consensus、Drinkhacker など主要レビューサイトでは「コスパ最良のアイリッシュシングルモルトの一つ」として繰り返し取り上げられている。
受賞歴も充実している。2020年のロサンゼルス スピリッツ アワードではプラチナメダルと「ベストアイリッシュウイスキー」の称号を獲得し、ブランド全体の評価を一気に引き上げた。2024年にはワールド ウイスキーズ アワード(World Whiskies Awards)のシングルモルト部門でゴールドメダルを受賞。さらに同年のTAGグローバル スピリッツ アワードでは「シングルモルト アイリッシュウイスキー クラス ベスト・イン・ショー」に選出されるなど、国際的な評価は年を追うごとに高まっている。2021年のワイン・エンスージアスト誌では「ベストバイ」に選定され、愛好家・評論家の双方から支持を受けている。
カクテルベースとしても優秀で、特にアイリッシュコーヒーやロックスタイルで飲むとフルーティーな香りと滑らかな甘みが際立つ。バスカーのシングルコレクションのなかでは最もバランスが取れた表現として位置づけられており、アイリッシュウイスキー入門者から経験豊富な愛好家まで幅広く楽しめる一本だ。
テイスティングノート
香り
フルーティーで華やか。リンゴ、洋梨、アプリコットのジューシーな果実香にエルダーフラワー、モルト大麦のビスケット感、バニラとシナモンがバランスよく香る。シェリー樽由来のほのかなレーズン感が奥行きを加える。
味わい
柔らかく滑らかな口当たり。ドライフルーツ、洋梨、キャラメル、カシューナッツ、ハチミツとバニラが広がり、モルトのビスケット感とリッチなチョコレートノートが続く。ミドルパレットでメープルシロップのような甘みが現れ、全体を丸くまとめる。
余韻
中〜長めの余韻。モルトのトースト感、スパイシーなダークチョコレート、シナモン、バニラ、シトラスがほどよく続き、余韻の最後に軽い黒胡椒のアクセントが残る。
酒
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