帝松 純米は、埼玉県比企郡小川町に蔵を構える松岡醸造が手がける定番の純米酒である。「帝松(みかどまつ)」のブランド名は明治天皇に献上した歴史に由来し、1851年の創業以来、小川町の地で酒造りを続けてきた。埼玉県産の飯米「彩のかがやき」を使用し、秩父山系の硬水で醸される本品は、しっかりとした味わいが特徴の食中酒だ。
松岡醸造は埼玉県でも老舗の酒蔵として知られ、小川町は「小京都」と呼ばれる風情ある町だ。仕込み水に使用する秩父山系の硬水はミネラルが豊富で、酵母の発酵を活発にすることで骨格のしっかりした酒質を生み出す。純米酒はその硬水の個性を活かしたやや辛口の仕上がりで、米の旨みとキレの良さが両立した日常的に楽しめる一本だ。埼玉の伝統的な食文化や、武蔵野うどんとの相性も良く、地元の食卓に寄り添える食中酒として親しまれている。
テイスティングノート
香り
穏やかな米の甘い香りが広がり、続いてほのかなリンゴと白い花の繊細な香りが漂う。奥にはミネラル感と微かなナッツの香ばしさも感じられ、硬水仕込みならではの力強さが垣間見える。
味わい
しっかりとした口当たりから、米の旨みとミネラル感が力強く広がる。中盤にシャープな酸味が切り込み、辛口設計のキレの良さを見せる。後半にかけてほのかな苦みと穀物の甘みが複雑さを添え、硬水仕込みならではの骨格のある味わいだ。燗酒にすると旨みがふくらみ、さらに味わい深くなる。
余韻
中程度の余韻。米の旨みとミネラルの余韻が口中に心地よく残り、最後にドライな酸味が全体を引き締める。骨格のしっかりしたフィニッシュだ。
酒
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