楯野川 純米大吟醸 美しき渓は、山形県酒田市にある楯の川酒造が醸す純米大吟醸酒だ。全商品を純米大吟醸で醸すという日本でも類を見ない方針を掲げる蔵元が、日常使いの定番として位置づける一本である。
楯の川酒造は1832年に創業した庄内地方の蔵元で、2010年に6代目・佐藤淳平氏が全量純米大吟醸蔵への転換を決断した。普通酒や本醸造を一切造らず、全ての酒を精米歩合50%以下の純米大吟醸で仕込むという大胆な方針は、日本酒業界に大きな衝撃を与えた。
美しき渓は山形県産の出羽燦々を精米歩合50%で使用し、蔵の井戸から湧く軟水で仕込んでいる。鳥海山の伏流水を水源とするこの水は、楯野川特有の柔らかく透明感のある酒質の源泉だ。冷酒でその華やかな香りを楽しむのが最もおすすめだが、和食から洋食まで幅広い料理に合わせられる万能な食中酒でもある。
「清流」がエントリー、「美しき渓」がスタンダード、「光明」が最高峰と、楯野川は明確な3段階のラインナップを持つ。美しき渓はその中心に位置し、楯野川の哲学を最もバランスよく体現するボトルとして、日本酒ファンの支持を集めている。
テイスティングノート
香り
白桃、マスカット、洋梨の華やかな吟醸香。白い花と微かなミネラルの清涼感が重なり、純米大吟醸ならではの上品で繊細なアロマが広がる。
味わい
クリアで滑らかな口当たり。白ブドウ、メロン、蜂蜜の味わいが広がり、中盤には出羽燦々由来の穏やかな旨味が現れる。後半は爽やかな酸と微かな苦味が全体を引き締め、端麗でキレのある後味へと収束する。
余韻
ミディアムの長さ。フルーティな余韻がすっと消え、最後に心地よいミネラル感が残る。純米大吟醸らしいクリーンで美しいフィニッシュ。
酒
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