「七田 純米 65%」は、七田謙介氏の「磨きすぎない日本酒の旨さ」を追求した哲学の結晶だ。精米歩合65%という数字は、高精白全盛の時代に逆行するように見えるが、七田氏はこのグレードで「米本来の豊かな旨みをダイレクトに感じてほしい」という明確な意図を持つ。
精米歩合65%は、米の外側に含まれる「雑味の元」とされるタンパク質・脂質を適度に残す。これにより、大吟醸クラスでは失われがちな「米の甘みや旨みの複雑さ」が生まれる。七田氏はこの「磨きすぎない美学」を「本物の日本酒の旨み」と位置づける。
七田シリーズのスタンダードとして最も流通量が多く、特約店での取り扱いも比較的安定している。「七田入門」として多くの日本酒ファンがこのボトルから七田の世界に入り、シリーズ全体のファンになっていくという評判も多い。
料理との相性を強く意識した設計で、食中酒としての万能性が高い。米の旨みが濃い肉料理・魚料理・発酵食品(チーズ・漬物等)まで幅広く対応できる、懐の深さを持つ。
テイスティングノート
香り
米の穏やかな香りと適度な吟醸香が共存する。精米65%ならではの豊かな米のアロマに、柔らかな果実のニュアンスが重なり、七田らしい上品さと親しみやすさが両立する香り。
味わい
しっかりとした米の旨みが口全体に広がる。65%精白による豊かなコクと甘み、そして佐賀の軟水が生む柔らかな口当たりが特徴。適度な酸がバランスを整え、後味は意外にもすっきりとキレがよい。
余韻
飲み応えのある余韻の中に、米の旨みが自然と溶け込んでいく心地よいフィニッシュ。ぬる燗にすると甘みと旨みがさらに開き、燗上がりする優れた食中酒としての本領が発揮される。
酒
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