サッポロ生ビール黒ラベルの前身「サッポロ壜生ビール」は1957年7月、東京・横浜・名古屋・福岡とその周辺都市で限定発売された。当時は熱処理ビールが主流だった時代に、「生はビールの原点」という信念のもとで瓶生ビールを市場に送り出したのがその出発点だ。1977年4月には「サッポロびん生」として全国発売を果たし、時代に先駆けた生ビールの普及に貢献した。そのすっきりとした味わいはビール党から高く評価され、正式ブランド名「びん生」よりも「黒ラベル」の愛称で広く親しまれるようになった。消費者の呼称が公式を超えた結果、1989年についに「黒ラベル」が正式ブランド名として採用された。
ラベルに描かれた星は1877年の創業当初からサッポロビールが用いてきたシンボルだ。明治初期に北海道開拓に向かった人々が、夜空に清烈な光を放つ北極星(北辰)を自らのシンボルとして仰ぎ、その形を5稜や7稜にデザインしたことに由来する。このため「黒ラベル」の「★(星)生。」というキャッチフレーズは、ブランドの歴史的背景とも深く結びついている。2010年には「大人の☆生。」をコンセプトに掲げ、「自分の生き方にしっかりとした考えを持つ大人たちがうまい!とうなるビール」というブランドメッセージを打ち出した。
2011年、サッポロビールは独自に育種した「LOXレス大麦」を採用した「旨さ長持ち麦芽」を黒ラベルに導入した。LOX-1はビールの味を劣化させる成分だが、これを含まない大麦を使うことでひと口目の旨さが長く続くという品質革新だ。「フレッシュキープ製法」の徹底により、缶を開けた瞬間の一口目の美味しさにこだわり続けている。現在はV字回復の成功事例としてマーケティング業界でも注目され、主力ターゲットを「大人」に据えたブランド戦略が高い評価を受けている。
テイスティングノート
香り
北海道のクリーンな空気を思わせる澄んだ麦の香りが穏やかに広がり、ホップの緑草のような爽香が添えられる。
味わい
キレのある一口目から始まり、麦のしっかりとした旨みとバランスのとれた苦みが口中に調和する。
余韻
後口は爽やかに引き、余韻は長すぎずに整った終わり方で、飲み飽きない印象を残す。
酒
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