三郎丸 SANGOは、富山県砺波市にある三郎丸蒸留所が手がけるジャパニーズシングルモルトウイスキーだ。世界初の鋳造製ポットスチル「ZEMON(ゼモン)」で蒸留した原酒を用いた、蒸留所の個性を凝縮した一本である。
三郎丸蒸留所は、1862年創業の若鶴酒造が1953年にウイスキー製造を開始したのが始まりだ。北陸で唯一のウイスキー蒸留所として長年操業を続けてきたが、2016年に大規模なリニューアルを実施。老朽化した設備を刷新し、高岡銅器の伝統技術を応用した世界初の鋳造製ポットスチル「ZEMON」を導入した。
この鋳造製ポットスチルは、従来の銅板を叩いて成形する手法とは異なり、溶かした銅を鋳型に流し込んで一体成形するものだ。銅の表面積が大きくなることで、より多くの硫黄化合物を除去でき、クリーンでフルーティな蒸留液が得られるとされている。SANGOはその特徴が存分に活かされたボトルだ。
バーボン樽とシェリー樽で熟成した原酒をヴァッティングし、48%で瓶詰め。砺波平野の寒暖差の激しい気候が熟成にダイナミックな変化をもたらし、富山の風土を映した個性的な味わいに仕上がっている。北陸のクラフトウイスキーとして、ジャパニーズウイスキーの新たな可能性を示す注目の銘柄だ。
テイスティングノート
香り
リンゴ、洋梨、蜂蜜の華やかな果実香。シェリー樽由来のドライフルーツとオレンジピールが重なり、奥にはバニラとモルトビスケットの穏やかな甘さが漂う。
味わい
ミディアムボディで滑らかな口当たり。蜂蜜、キャラメルアップル、ドライアプリコットの味わいが広がり、中盤にはシナモンとナツメグのスパイスが現れる。ZEMONポットスチル由来のクリーンなフルーティさが印象的。
余韻
ミディアムロング。フルーツとオークスパイスの余韻が穏やかに持続し、最後にかすかなチョコレートとモルトの温かみが残る。
酒
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