ローズアイル 10年

ローズアイル10年は、スペイサイドのエルギン近郊に2009年開業したローズアイル蒸留所のカスクストレングスシングルモルトウイスキーである。ディアジオが約4000万ポンドを投じて建設した同蒸留所は、年間1250万リットルもの生産能力を持つスコットランド最大級の蒸留所のひとつだ。14基のポットスチルを備え、ライトスタイルとヘビースタイルの両方の原酒を製造できる革新的な設計となっている。

本ボトルはリフィルホグスヘッドで10年熟成されたカスクストレングスで、蒸留所の基本的なキャラクターをダイレクトに味わえるリリースだ。ローズアイルの原酒はフルーティーでモルティ、かつクリーミーな質感を持ち、ブレンデッドウイスキーのベースとして非常に高い汎用性を誇る。シングルモルトとしてのリリースはディアジオのスペシャルリリースシリーズが中心で、2023年と2025年にそれぞれ12年と14年がリリースされて話題を呼んだ。10年のカスクストレングスは蒸留所の若々しいポテンシャルを感じさせる一本である。

テイスティングノート

香り

フレッシュなグリーンアップルと洋梨キャンディの爽やかな果実香が立ち上る。続いてバニラファッジ、レモンカード、ほのかなモルティなビスケットの香りが広がる。56.5%の高い度数からはアルコールの温かさも感じられるが、刺激的ではなくエレガントだ。

味わい

オイリーでクリーミーな口当たり。青りんごのタルトとレモンメレンゲパイの甘酸っぱさが広がり、中盤にはバタースコッチとオレンジマーマレードの甘みが加わる。後半にかけてジンジャーとホワイトペッパーのスパイスが現れ、56.5%のカスクストレングスらしい力強さがフレーバーを支える。加水するとクリーミーさが増し、花蜜と洋梨の繊細なフレーバーが開花する。

余韻

中程度の余韻。バニラとモルトの甘みが穏やかに残り、オークスパイスとドライなレモンピールが静かにフェードアウトする。後味のクリーンさが印象的で、モダンスペイサイドの新しい顔を感じさせる。

基本情報

アルコール度数 55.6%
主な原料 モルト

生産・流通

製造元 ローズアイル蒸留所(Roseisle Distillery)|スコットランド・スペイサイドのスコッチウイスキー蒸留所
産地 イギリススコットランドスペイサイド

世界の評価・評判

ローズアイル蒸留所は2009年に操業を開始した比較的新しい蒸留所だが、ディアジオの最大規模の投資プロジェクトとして注目を集めた。シングルモルトとしてのリリースはスペシャルリリースシリーズが初で、2023年の12年は「新しい蒸留所のデビューとしては最高峰」とウイスキーメディアで評された。14基のポットスチルによる大量生産能力を持ちながらも品質は従来のスペイサイド蒸留所に引けを取らないレベルを維持している。最新の環境技術を導入したサステナブルな蒸留所としても評価が高く、業界の未来像を示すモデルケースとなっている。今後のラインナップ拡充に大きな期待が寄せられており、スペイサイドの新しいランドマーク蒸留所としての地位を確立しつつある。

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