リッテンハウス ライウイスキーの歴史は、禁酒法時代の終焉直後、1934年に遡る。フィラデルフィアのコンチネンタル・ディスティリング社によって生まれたこのウイスキーは、同市の歴史的な公共広場「リッテンハウス・スクエア」にちなんで命名された。当初は100プルーフ(50度)として発売され、ライ麦の豊かなコクとフルボディのプロファイルが特徴だった。1948年には名称から「スクエア」が外され、4年熟成のボトルドインボンド規格として再登場している。
その後、ブランドは一時低迷の時期を迎えたが、1990年代にヘブンヒル蒸留所がブランドを引き継ぐことで復活の機会を得た。現在はケンタッキー州で製造されており、アメリカ連邦法「ボトルドインボンド法(1897年制定)」の厳格な基準を満たした製品として瓶詰めされる。ボトルドインボンドとは、単一蒸留所・単一蒸留シーズン・最低4年熟成・50度ボトリングを義務付ける品質保証規格であり、リッテンハウスはこの規格のライウイスキーとして市場に唯一存在し続けた時期がある。
マッシュビルはライ麦51%以上と法定最低限を大幅に上回る比率で構成されており、ライ本来のスパイシーさと複雑性を前面に押し出したレシピとなっている。100プルーフというアルコール度数の高さも、カクテルのベーススピリッツとして卓越した機能を発揮するための意図的な設計だ。カクテルルネッサンスの波とともに再評価され、アメリカ全土のバーで必須アイテムとして位置づけられるようになった。
テイスティングノート
香り
カカオ、トーストされたライ麦、オークのスパイスが複雑に絡み合う香り。バニラとキャラメルの甘みが土台を作り、オレンジピールやレーズンのフルーティーなニュアンスが顔をのぞかせる。
味わい
力強くリッチな口当たり。チョコレート、クローブ、スパイスが中心となり、バニラ、オレンジゼスト、レーズンの甘みがバランスを保つ。ライ麦由来のドライなグレインキャラクターが舌の中央に広がり、複雑さが増す。
余韻
長く美しい余韻。カカオ、ベーキングスパイス、オールスパイスが重なりながらゆっくりとフェードする。アルコールの温かさとともにライ麦のグレインフレーバーが最後まで存在感を放つ。
酒
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