ニッカ カフェグレーンは、宮城峡蒸溜所に設置されたカフェ式連続蒸留器(コフィースチル)で造られるグレーンウイスキーである。カフェスチル(Coffey Still)は1831年にアイルランドのイーニアス・コフィーが発明した連続蒸留器で、現代の多段式カラムスチルに比べて蒸留効率は劣るものの、原料由来の風味を豊かに残すことができる旧式の蒸留器である。
ニッカが宮城峡蒸溜所で使用しているカフェスチルは1963年に導入されたもので、60年以上にわたり稼働を続けている。現在、カフェスチルでウイスキーの蒸留を行っている蒸溜所は世界でも極めて少なく、ニッカのカフェグレーンは貴重な存在である。トウモロコシを主原料とし、カフェスチル特有の甘くクリーミーな酒質が特徴で、一般的なグレーンウイスキーとは一線を画す個性を持つ。
口に含むとバーボンを思わせるバニラやキャラメルの甘さが広がるが、バーボンほど樽感が強くなく、よりクリーンで繊細な味わいである。グレーンウイスキーは一般にブレンドのベースとして使われることが多く、単体で商品化されることは少ないが、ニッカ カフェグレーンはグレーンウイスキーの魅力を単独で楽しめる数少ない銘柄として世界的に高い評価を受けている。
WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)では「ワールド・ベスト・グレーンウイスキー」を複数回受賞しており、グレーンウイスキーというカテゴリーにおいて世界の頂点に立った実績を持つ。カフェスチルという伝統的な蒸留技術から生まれる独自の味わいは、ウイスキーの多様性を象徴する存在として愛好家から高い支持を得ている。
テイスティングノート
香り
バニラアイスクリーム、キャラメルポップコーン、ココナッツの甘い香り。クリーミーで包み込むような甘さの中に、かすかにトウモロコシ由来の穀物感と軽いトロピカルフルーツのニュアンスが感じられる。
味わい
口当たりは非常にスムーズでクリーミー。バニラ、トフィー、キャラメルの甘みが滑らかに広がり、続いてほのかなスパイスとオークの風味がアクセントを加える。グレーンウイスキーとは思えないほどの味わいの厚みと複雑さがあり、甘口のバーボンのようでありながらより繊細で上品な仕上がり。
余韻
ミディアムからロングの余韻。クリーミーなバニラの甘みが長く続き、最後にかすかなスパイスとオークのドライな風味が心地よく締めくくる。
酒
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