鍋島 純米吟醸 雄町は、富久千代酒造が「酒米の王様」とも称される岡山産雄町を使用して醸造した限定品。精米歩合55%で醸し、雄町が持つ豊かな旨みと複雑な風味を最大限に引き出した、山田錦版とは明確に異なる個性を持つ純米吟醸酒。
雄町は山田錦や五百万石と比べて粒が大きく、タンパク質が多いため旨みが豊かで、酵母の働きを活発にする複雑な組成を持つ。その一方で扱いが難しく、収量も不安定なため希少性が高い。富久千代酒造はその雄町の個性を鍋島流の長期低温発酵と組み合わせることで、どっしりとした骨格の中に鍋島らしい上品さを両立させている。
山田錦版が「鍋島の顔」であるとすれば、雄町版は「鍋島の深み」を見せる一本。限定流通のため入手難易度は高いが、雄町好きや鍋島をより深く知りたい愛好家に向けて蔵の個性を余すところなく体感できるシリーズの重要な一枚。
テイスティングノート
香り
完熟メロン・洋梨を思わせる、山田錦版よりもやや重厚感のある吟醸香。甘みを伴った果実香の奥に、雄町ならではの米の深みが感じられる。
味わい
雄町らしいふくよかな旨みとどっしりとした飲みごたえが特徴。甘みと適度な酸が骨格を作り、山田錦版と比べてより複雑で立体的な味わい。温度が上がるにつれて旨みがさらに開く。
余韻
旨みが長く尾を引く、豊かで余韻のある後味。料理との相性も幅広く、特に脂の乗った魚料理や発酵系の食材と好相性。
酒
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