ミクターズ US★1 アメリカン ウイスキーは、ミクターズのラインナップの中でも最も自由な発想から生まれた表現である。バーボンウイスキーには「新品のチャーオーク樽での熟成」が法律で義務付けられているが、このボトルはあえてその制約の外に立ち、使用済みバーボン樽(セカンドフィル)で熟成させることで独自のスタイルを追求している。これによりバーボンより穏やかで丸みのある味わいを実現しており、規定に縛られないことで蒸留家が思い描く理想の風味設計が可能になっている。
ミクターズのブランドルーツは1753年、スイス系メノナイト農家のジョン・シェンクがペンシルベニア州シャーツタウンに設立した蒸留所にまで遡る。これはアメリカ最古の蒸留所記録のひとつとされており、その後「ボンバーガーズ蒸留所」、そして20世紀中頃に「ミクターズ蒸留所」と名前を変えた。US★1シリーズの名称はこの長い歴史への敬意を込めた命名であり、「アメリカ最古のウイスキー会社の遺産を受け継ぐ」という意味が込められている。現代のミクターズはケンタッキー州ルイビルで生産されている。
2013年後半、当時のマスターディスティラーであるウィリー・プラットは約3年の販売休止を経てこのUS★1 アメリカン ウイスキーを復活させた。プラット氏は「これまでで最高の仕上がり」「まさに理想通り」とコメントしており、品質基準を妥協しない姿勢がこの製品にも貫かれている。グレーンニュートラルスピリッツを一切使用しない「アンブレンデッド」製法は、ウイスキーとしての純粋さへのこだわりを示している。
ミクターズは世界最権威のウイスキー評価誌Whisky Advocateから複数の高評価を得ており、ブランド全体として「ワールズ・モスト・アドミアード・ウイスキー(世界で最も称賛されるウイスキー)」に2023年・2025年と連続選出されるなど、業界での地位を確固たるものにしている。このUS★1 アメリカン ウイスキー自体もWhisky Advocateのストアで推薦品として扱われており、カテゴリーを超えた飲みやすさとクラフト感が高く評価されている。アメリカンウイスキー入門から上級者まで、その独自スタイルは多くのファンを獲得している。
テイスティングノート
香り
軽やかでフルーティな香り。バニラ、ハチミツ、熟したリンゴが柔らかく漂い、穏やかなオーク香が寄り添う。
味わい
スムーズでやさしい甘み。コーンの甘さとバニラが中心にあり、ほのかなフルーツ感とグレーンの清涼感が続く。穏やかで親しみやすい味わい。
余韻
短めでクリーンな後味。甘みとオーク香が静かに消えていき、後口はすっきりと爽やか。
酒
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