マルスモルト ル・パピヨン シングルカスク ギフチョウは、マルス駒ヶ岳蒸溜所で2013年1月にライトリーピーテッドタイプとして蒸留されたモルト原酒を、アメリカンホワイトオーク樽(樽番号1698)一樽で約6年間熟成し、2019年4月に576本限定で瓶詰めされたシングルカスクウイスキー。カスクストレングス58度、ナチュラルカスクストレングス、ノンチルフィルター。ライトリーピーテッドのモルトとアメリカンオークの組み合わせは、穏やかなスモークとバニラ甘みの調和を生み出す。
ギフチョウ(Luehdorfia japonica)は「春の女神」と称される日本固有の蝶で、桜が咲く頃にのみ姿を現す。黒とクリーム色の縦縞模様に、後翅にはルビーのような赤、サファイアのような青、オレンジの鮮やかな紋様が並ぶ。岐阜県で最初に発見されたことから「岐阜蝶」の名がつき、国の天然記念物に近い扱いを受ける貴重種。春の一瞬だけ現れるギフチョウの儚さは、一期一会のシングルカスクウイスキーの性格と見事に重なる。2013年蒸留という、駒ヶ岳蒸溜所が本格稼働を再開した時期の原酒である点も貴重。
テイスティングノート
香り
ライトリーピーテッド由来の穏やかなスモークが控えめに漂い、アメリカンオーク樽のバニラ、はちみつ、キャラメルの甘い香りが主体。ほのかな花の蜜のニュアンスと、オーク由来のスパイシーさが心地よく共存する。
味わい
58度のカスクストレングスが力強い導入を見せるが、すぐにバニラとはちみつの甘みが広がる。ライトピートの穏やかなスモークが舌の奥に感じられ、6年の熟成がもたらす丸みと複雑さが味わいを支える。ドライフルーツとオークスパイスの層が中盤から現れる。
余韻
ライトスモークとバニラの余韻が穏やかに長く続く。春の陽だまりを思わせる温かみのあるフィニッシュに、ほのかなピートの残り香が心地よいアクセントを添える。
酒
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