キルベガン蒸留所はアイルランド中部ウェストミース県のブロスナ川沿いに位置する、1757年創業の世界最古の認可蒸留所のひとつだ。創業者マシアス・マクマナスは当初1,000リットル程度の小さなスチルで年間約6,800リットルのウイスキーを生産していた。19世紀から20世紀初頭にかけてアイルランドの多くの蒸留所同様に経済的困難に直面し、1957年に操業を停止。しかし蒸留免許は維持され続け、2007年に約50年ぶりの蒸留再開を果たすという劇的な復活を遂げた。
キルベガン ブレンデッドはコーリースタウン蒸留所(現ミドルトン)で生産されたグレーン原酒とモルト原酒をブレンドした表現で、穏やかでアクセスしやすいアイリッシュスタイルを体現している。三回蒸留の滑らかさに地元ブロスナ川の清澄な水が加わり、軽快で飲みやすいキャラクターを実現している。現在はサントリー・グローバル・スピリッツ(旧ビーム・サントリー)のブランドとして世界展開されている。
キルベガンという名は蒸留所が立地する同名の町に由来し、「ベガンの教会(チャーチ・オブ・ベガン)」を語源とする。ラベルには蒸留所の歴史的な水車小屋(現在は博物館)が描かれており、1757年という創業年を誇示した伝統的なデザインが愛好家に親しまれている。
2007年の蒸留再開は地元コミュニティと国際的なウイスキー愛好家から歓迎された。現在の蒸留所はアイルランドのウイスキー観光の名所として機能しており、「世界最古の蒸留所のひとつ」というブランドストーリーが訪問者を惹きつけ続けている。アイリッシュウイスキーの復興を象徴する施設としてメディアからも頻繁に取り上げられる。
キルベガンのラインナップにおけるエントリー表現として最も広く流通している。シングルグレーン・シングルポットスチル・6年などの上位表現へのステップアップの入口として機能し、バーや飲食店でのハイボール需要にも対応する汎用性の高い1本だ。
キルベガンは「数々の国際受賞を誇るポートフォリオ」を持つブランドとして長年認知されており、ブレンデッドシリーズはその基盤を成す表現だ。アイリッシュ・ウイスキー・マスターズや国際ウイスキー&スピリッツ・コンペティションで継続的に評価されており、1757年という創業年とブランドの歴史そのものがウイスキー文化における重要な遺産として評価されている。
テイスティングノート
香り
キャラメルとバニラの甘い香りが最初に来て、穀物感のある草とスエード(なめし革)のニュアンスが続く。非常にシンプルで穏やかな香り立ちで、親しみやすい印象を与える。
味わい
カラメルの甘みが口に広がり、軽いスパイスと穀物感が後から追いかける。スムースで軽快な口当たりは三回蒸留らしい雑味のなさを体現しており、飲みやすさが際立つ。
余韻
穏やかでドライな余韻。スパイスとほのかなカーラント(スグリ)のフレーバーが消え際に現れ、後口はクリーンに収まる。
酒
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