亀泉 CEL-24 純米吟醸生原酒は、高知県土佐市に蔵を構える亀泉酒造が醸す、フルーティー日本酒のパイオニアとして知られる看板商品である。亀泉酒造は明治30年(1897年)創業。「自分たちが飲む酒は自分たちで造ろう」という11人の出資者によるコミュニティ的な発想から生まれた蔵で、「亀泉」の名は旱魃でも枯れない泉に由来する。
CEL-24酵母は1993年に高知県工業技術センターが開発した清酒酵母で、フルーティーな甘い香気成分を豊富に生成する特性を持つ。しかし当時の高知は「淡麗辛口」が主流であり、醪日数が最長50日にも及ぶ長い発酵期間と甘酸っぱい個性は業界内で敬遠され、県内のどの蔵も採用に消極的だった。亀泉酒造が唯一この酵母に挑戦し、1998年に初リリース。当初は市場の理解を得られず苦労したが、2010年代以降に甘口・フルーティー日本酒ブームが到来すると一気に注目を集め、現在では同社の生産量の約70%をCEL-24が占めるまでになった。
原料米には広島県産の八反錦を使用し、精米歩合50%に磨いたうえで低温長期発酵させることで、日本酒度-13・酸度1.8という甘酸っぱくジューシーな酒質を作り出す。火入れも加水も行わない生原酒仕様で、パイナップルや青リンゴを想起させる鮮烈な香りとフレッシュな旨味が特徴だ。「日本酒らしくない日本酒」として、従来の日本酒ファンだけでなくワインやクラフトビール愛好家にも広く支持されている。
テイスティングノート
香り
完熟パイナップルを思わせる非常に華やかでフルーティーな立ち香。リンゴやトロピカルフルーツのニュアンスも重なり、まるで白ワインのような芳香。
味わい
口に広がる果実的な甘さとCEL-24酵母由来の爽やかな酸が見事なバランスを形成。甘酸っぱさの中に生原酒ならではのふくらみのある旨味。アルコール14度の低さで全体が軽やか。
余韻
フレッシュな酸味が後口を爽やかに引き締める。甘さが引いた後にすっきりとした余韻が続く。
酒
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