飛露喜(ひろき)は、福島県会津坂下町の廣木酒造本店が2000年に立ち上げたブランドである。当時、廃業寸前まで追い詰められていた蔵を若き後継者・廣木健司氏がわずか20代にして立て直した、日本酒復活の象徴ともいえる銘柄だ。
「飛露喜」という名は、福島の方言「ひろき(広き)」にかけた造語であり、廣木家の「廣」の字を活かしたものでもある。2001年の初リリースから全国の日本酒マニアの間で瞬く間に口コミが広がり、入手困難な幻の酒として名を馳せた。
純米大吟醸は廣木酒造の最高峰ライン。山田錦を高精白し、低温でゆっくりと発酵させることで、洗練された果実香と上品な甘みを引き出している。廣木氏が「自分が最も飲みたい酒」と語るほど、蔵の哲学が凝縮された一本だ。
流通は特約店のみに限定し、生産量を絞ることで品質を最優先に保っている。全国新酒鑑評会での金賞受賞歴を持ち、日本酒ジャーナリストや愛好家からも最高評価を得続けている。
テイスティングノート
香り
華やかな吟醸香が立ち上がり、完熟した白桃や洋梨のような甘く芳醇なアロマ。わずかにジャスミンの花を思わせる優雅な余韻が鼻腔に広がる。
味わい
口に含むと柔らかな甘みが広がり、クリーミーな口当たりが印象的。適度な酸が全体を引き締め、米の旨みがじんわりと舌の上に乗ってくる。甘辛のバランスが見事で、非常に飲みやすくかつ複雑。
余韻
長くしなやかに続く余韻。フルーティな甘みが引いた後に、きれいな酸と米の旨みが残る。後味は清涼感があり、もう一口飲みたくなる美しいフィニッシュ。
酒
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