グレンロセス 12年は、スコットランド・スペイサイド地方ローゼス村にあるグレンロセス蒸留所が造るシングルモルトスコッチウイスキーである。シェリー樽とバーボン樽で12年以上熟成した原酒をヴァッティングし、蒸留所のハウススタイルであるリッチでフルーティな味わいを表現している。
グレンロセス蒸留所は1878年創業で、スペイ川流域に点在する名門蒸留所のひとつ。長年ブレンデッドウイスキーのキーモルトとして重宝され、特にフェイマス・グラウスやカティサークの骨格を支える重要な原酒を供給してきた。シングルモルトとしてのリリースはかつてヴィンテージ表記で行われていたが、2019年のリブランドで年数表記に移行。12年はそのスタンダードボトルとして、蒸留所の個性を最も手軽に楽しめるエントリーポイントだ。
蒸留所はシェリー樽の管理に特に力を入れており、スペイン・ヘレスのボデガから厳選した樽を調達している。この12年ではシェリー樽由来のリッチな甘味とバーボン樽のバニラ感を絶妙にブレンドし、複雑さと飲みやすさを両立。ストレートで楽しむのが最適だが、少量の加水で隠れた果実味がさらに花開く。
テイスティングノート
香り
シェリー樽由来のリッチな果実香が印象的。ドライフルーツ、オレンジピール、ハチミツの甘い香りが主体で、バニラやキャラメルのニュアンスが下支えする。奥にはスペイサイドらしいフローラルな要素もほのかに感じられ、華やかさと深みが共存する。
味わい
スムースで丸みのある口当たり。まずシェリー由来のドライフルーツやレーズンの甘味が広がり、中盤からバーボン樽のバニラとオークのスパイスが加わる。果実味が豊かで、オレンジやアプリコットのジューシーさが味わいに活力を与えている。スペイサイドらしいエレガントさを保ちつつ、ボディは程よくリッチ。
余韻
中〜長めの余韻。シェリーの甘味とオークのスパイシーさが交互に現れ、最後にほのかなジンジャーのキックが残る。バランスの良い心地よいフィニッシュで、もう一口と手が伸びる誘惑的な余韻だ。
酒
💬0