グレンファークラス105は、1968年に世界で初めて発売されたカスクストレングス・シングルモルトという歴史的位置づけを持つ傑作だ。「105」という名称は英国の旧来のプルーフ表記(105°proof=60%ABV)に由来し、カスクから加水せず瓶詰めするスタイルを先駆けた革命的な製品だ。現在もスペイサイドで最高の知名度と評価を持つカスクストレングスシングルモルトの一角を占める。
1968年のリリース当時、カスクストレングスのシングルモルトはほぼ市場に存在しなかった。グレンファークラスがこの「無加水・無冷却濾過」スタイルを先んじて市販化したことは、スコッチウイスキー業界にとってパラダイムシフトをもたらした。SFWSCではダブルゴールドを獲得し、Jim Murray氏も「力強さと複雑さの完璧なバランス」と高く評価。業界の「カスクストレングス・ブームの先駆け」として歴史的な価値も持つ。
60%ABVながら加水してもバランスが崩れず、好みの濃度で楽しめる柔軟性が世界中のウイスキーバーで重宝される理由だ。グラント家6代目が「我々の蒸留所の精神そのものがこの1本に宿っている」と語る105は、独立系家族経営が守り続けてきた「妥協しないシェリーカスク哲学」の象徴であり続ける。
テイスティングノート
香り
高アルコール由来の力強いシェリーアロマ。加水するとオレンジピール・コニャック・ドライフルーツが一気に開花する。レーズン・バニラ・ロースト香が基調となる。
味わい
無加水ではヒート感とともに凝縮されたシェリーの深み。少量加水するとプルーン・ダークチョコ・ウォールナッツ・スパイスの層が重なる複雑なフレーバーが解放される。
余韻
非常に長く温かいフィニッシュ。ドライフルーツ・ジンジャー・オーク・チョコビターが長時間続く豊かな余韻。
酒
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