グレンダロッホ ポットスチルはアイルランド独自のシングルポットスチルスタイルを新世代の視点から解釈した意欲作で、バッチ1は蒸留所初のポットスチルカテゴリーへの本格参入を示す記念すべきリリースだ。グレンダロッホはウィックロー山地の豊かな自然環境を原料水として活かし、伝統的なポットスチル製法にクラフトの革新性を組み合わせることをコンセプトとしている。
シングルポットスチルウイスキーは麦芽大麦と非麦芽大麦の混合を原料とし、伝統的なポットスチルで蒸留することで生まれるスパイシーでオイリーな特有のキャラクターを持つ。グレンダロッホのポットスチルはバーボン樽とアイリッシュオーク樽(ウィックロー産)の両方で熟成させることで、アイルランドのテロワールを取り込んだ独自の風味を実現している。
バッチ番号を明示することでロットごとの個性を前面に出したボトリングスタイルは、クラフトスピリッツの透明性と職人仕事を訴求するグレンダロッホの哲学を体現している。ラベルに記されたウィックロー渓谷の自然美は、地元の環境との結びつきを重視する蒸留所のアイデンティティそのものだ。
グレンダロッホがポットスチルカテゴリーに参入したことは、シングルポットスチルの裾野を広げる動きとして業界から歓迎された。従来ミドルトン系蒸留所(レッドブレスト、グリーンスポットなど)が独占していたカテゴリーに新たなクラフト表現が加わることで、消費者に多彩な選択肢が提供されるようになった。
ダブルバレルやシングルカスクシリーズに加え、ポットスチルはグレンダロッホのラインナップに「伝統的アイリッシュスタイル」という柱を追加するものだ。グレンダロッホを代表する本格的なアイリッシュ・シングルポットスチルとして、カテゴリーへの入門者にも上級者にも訴求できる位置づけをもつ。
グレンダロッホはダブルバレルでの受賞を皮切りに、シングルカスクシリーズでもサンフランシスコとニューヨークのコンペで金賞を連続して受賞してきた。ポットスチル バッチ1はリリース間もないながらも、Whiskybaseなどの国際的な評価プラットフォームでポジティブなレビューを集めており、アイリッシュ・ウイスキー・アワードでの評価も期待される新星として注目されている。
テイスティングノート
香り
生穀物のニュアンスにバニラカスタードとフレッシュな洋梨の甘い香りが重なる。ヤングで生き生きとした個性の中に、アイリッシュオーク由来のハーバルなニュアンスがほのかに感じられる。
味わい
スパイシーなジンジャーとハーブの複雑さが口に広がり、洋梨とドライフルーツの甘みが後からじわりと出てくる。ポットスチル特有のオイリーな口当たりが骨格を与え、クローブとピメントのスパイスが印象的だ。
余韻
フレッシュなスパイスとハーブのドライな余韻が長く続く。後味はクリーンで、アイリッシュオークのタンニンがほのかな渋みとウッドの風味を残す。
酒
💬0