グレンスコシア ダブルカスク(Glen Scotia Double Cask)は、スコットランド・キャンベルタウンの現役蒸留所として知られるグレンスコシア蒸留所が展開するスタンダードNAS(ノンエイジステートメント)ウイスキーだ。ファーストフィル・バーボン樽で主要熟成を行った後、PXシェリー樽でフィニッシュするという二段階の樽熟成により、バーボンの甘みとシェリーの豊かさを兼ね備えた個性を持つ。
グレンスコシア蒸留所は「キャンベルタウンの生き残り」として知られる。かつて30以上の蒸留所が林立していたキャンベルタウンが現在わずか3蒸留所のみとなる中、グレンスコシアは歴史の重みを担いながら高品質なシングルモルトを造り続けている。ダブルカスクはそのグレンスコシアの個性をもっとも親しみやすい形で体験できる製品として設計された。
ダブルカスクという名称はその製法を直接的に表現しており、バーボン樽(主熟成)とPXシェリー樽(フィニッシュ)という二種の樽を使う製法がそのまま銘柄名となっている。PX(ペドロ・ヒメネス)シェリー樽はスペイン産の甘口シェリーを熟成した樽で、強い甘みとトフィー・レーズンのフレーバーを原酒に与えることで知られる。
グレンスコシアは近年の品評会での活躍が著しい。2022年に「グレンスコシア ビクトリアーナ」がオンライン・スコッチ・ウイスキー・アワーズ2022のベスト・スコッチウイスキーに選ばれたほか、2024年には同製品がサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション(SFWSC)で3年連続のダブルゴールド受賞、さらにプラチナ賞を獲得した。ダブルカスクもアマゾン(Amazon UK)では「受賞歴のあるキャンベルタウン・ウイスキー」として紹介されている。
ラインナップにおいてダブルカスクはグレンスコシアの最も入門的な製品として、15年・18年・ビクトリアーナなどの上位品への入口を担っている。46%という適切なアルコール度数と飲みやすさを兼ね備えており、キャンベルタウンスタイルのウイスキーを初めて経験する飲み手に推奨できる一本だ。
キャンベルタウンという産地自体が、かつての「ウイスキーの首都」としての栄光と現在の再興という物語を持つことで、世界のウイスキーファンの間で特別な地位を持っている。グレンスコシアの受賞ラッシュはその物語に新しい章を加えており、ダブルカスクも「名門復活」の象徴的なボトルとして評価を高めている。
テイスティングノート
香り
バニラと蜂蜜の柔らかい甘みが先行し、続いてPXシェリー由来のレーズン・トフィー・ナッツの豊かな甘みが重なる。キャンベルタウン特有のほんのりとした塩気と潮風感がアクセントとなり、バランスの取れた親しみやすい香りだ。
味わい
スムーズで甘みのある入り口から、バーボン樽のバニラとシェリーのドライフルーツが絡み合う。中盤にはスパイス(シナモン・生姜)と砕いたナッツの風味が続き、キャンベルタウンらしいミネラル感が後半に顔を出す。
余韻
中程度の長さの余韻。甘みとスパイスが溶け合いながら穏やかに引く。トフィーとレーズンの余韻が最後まで続き、塩気のあるミネラルが後口にほんのりと残る。バランスの取れた親しみやすい後口だ。
酒
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