月山 純米大吟醸は、山形県寒河江市の月山酒造が醸す最高級の日本酒である。出羽三山のひとつである月山の名を冠し、兵庫県産山田錦を40%まで磨き上げた贅沢な造り。月山の雪解け水を仕込み水に使用し、寒河江の厳しい冬の寒さを活かした低温長期発酵で丁寧に醸されている。
月山酒造は1972年に寒河江市内の3つの酒蔵が合併して設立された蔵で、設楽酒造場・鏡山酒造・正木酒造の技術を統合した。月山(標高1,984m)は夏でも雪渓が残る東北有数の豪雪地帯にそびえ、その万年雪が長い年月をかけて地中を通り、蔵の仕込み水として汲み上げられる。この水は超軟水で、繊細できめ細やかな酒質を生み出す源泉となっている。
山形県は独自の酒米開発にも積極的で、出羽燦々、雪女神など数多くの品種が生まれている。月山では山田錦のほか県産米も広く使用するが、純米大吟醸クラスには最高品質の山田錦を選んでいる。全国新酒鑑評会での複数回の金賞受賞実績が蔵の技術力を裏づける。冷蔵保存の上、ワイングラスで冷酒として楽しむのが最適だ。
テイスティングノート
香り
華やかで上品な吟醸香。洋梨や白桃の果実香が主体で、その奥にジャスミンのようなフローラルなニュアンスが漂う。月山の雪解け水を思わせるようなクリーンで清涼感のある印象が全体を貫いている。
味わい
口に含むと、まず絹のようになめらかなテクスチャーに感動する。山田錦の上品な甘味が舌の上で静かに広がり、それを支える繊細な酸味が味わいに透明感のある立体感を与えている。超軟水仕込みの効果で口当たりは極めて柔らかく、40%精米の丁寧な仕事が生む雑味のないピュアな酒質が際立つ。
余韻
エレガントな余韻が中程度の長さで続く。フルーティな甘味の残り香とともに、月山の清冽な水を連想させるミネラル感が口中に残る。消えゆく余韻の品の良さが、この酒の格の高さを物語っている。
酒
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