ディングル蒸留所はアイルランド南西部ケリー県のディングル半島の港町に2012年に設立された、アイリッシュウイスキーリバイバルを代表する蒸留所のひとつだ。ディングル半島はアイルランド語を日常的に話す「ゲールタハト(アイルランド語話者地区)」のひとつであり、神秘的な大西洋の風景と伝統文化が共存する特別な土地だ。創業者のオリヴァー・ヒューズ(ポーターハウス・ブルワリー共同創業者)らが地元の蒸留文化の復活を目指し、小規模の職人的生産にこだわっている。
バッチNo.5はシングルモルト第5回目のスモールバッチリリースで、エクス・バーボン、PX(ペドロヒメネス)、マデイラという3種の異なる樽で熟成した原酒をバッティングしている。このトリプル樽マリッジはディングルにとって初めての試みで、各樽の個性が融合することでバニラ、キャラメル、シェリー、ドライフルーツが複雑に絡み合うプロファイルを実現した。46.5%ABV・ノンチルフィルタリングで瓶詰めされる。
バッチナンバーを付与した小規模リリースはクラフト蒸留所の誠実さと職人的なアプローチを体現しており、愛好家がバッチごとの風味の変化を追いかける楽しみを提供している。ディングル半島の海岸の岩と大西洋の波を連想させる深いネイビーブルーのボトルデザインがブランドのアイデンティティを醸し出している。
アイリッシュ・ウイスキー・アワード2019ではバッチNo.4がゴールドメダルを受賞し、シリーズへの注目度が高まった。バッチNo.5はこの受賞の勢いを受けて2021年にリリースされ、より複雑なトリプル樽構成がウイスキーメディアから好意的に取り上げられた。小規模蒸留所ながらも急速に国際的な認知を拡大している。
ディングルのシングルモルトシリーズの核となる表現として、バッチを重ねるごとに製法や樽使いが進化していく。コアなアイリッシュウイスキーコレクターや小規模蒸留所のファンから特に熱い支持を受けており、限定バッチごとに注目が集まる。
アイリッシュ・ウイスキー・アワード2019でのバッチ4金賞受賞を筆頭に、Whiskybaseなどの国際評価プラットフォームでもディングルのシングルモルトは高スコアを記録している。More Drams Less DramaやIrishmalts.comなどの専門ブログでも「バーボン、PX、マデイラという3樽の組み合わせが非常にユニーク」として詳細なポジティブレビューが掲載されており、ティーリングやグレンダロッホと並ぶアイリッシュクラフトウイスキーの新星として評価されている。
テイスティングノート
香り
バニラカスタード、塩キャラメル、リッチなシェリー甘みが広がり、トーストしたナッツ、ティラミス、ドライフルーツが続く。甘いグレープとシナモン、ヤングでモルティーな穀物感が複雑に重なる。
味わい
バーボン樽のバニラとPX由来の濃厚な甘み、マデイラのコクが口全体に広がる。スパイスと柑橘の酸味が複雑さを加え、各樽のキャラクターが段階的に現れる。
余韻
フルーティーなドライフルーツの余韻が長く続く。シナモンと温かいスパイスが後味にほのかな甘辛さを残し、クリーンに収束する。
酒
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