ダルウィニー ディスティラーズエディションは、スコットランドで最も標高の高い蒸留所の一つであるダルウィニー蒸留所が手がける限定シリーズである。ディアジオ社の「ディスティラーズエディション」シリーズは、クラシックモルト各蒸留所がスタンダードレンジとは異なる樽でフィニッシュをかけた特別ボトリングであり、ダルウィニーの場合はオロロソシェリー樽でのフィニッシュが施される。
ダルウィニー蒸留所は1897年、ハイランドの山間部グランピアン山脈の麓、標高326メートルの地点に設立された。「ダルウィニー」はゲール語で「集いの場」を意味し、かつてこの地が牛の市が立つ交易の要衝であったことに由来する。イギリスで最も寒い場所の一つに位置し、この厳しい気候が独特の柔らかで繊細なスピリッツを生み出す要因とされている。
製法はまずリフィルのアメリカンオーク・ホグスヘッドで通常の熟成を行い、その後オロロソシェリー・カスクに移して追加のフィニッシュ期間を設ける。この二段階の熟成により、ダルウィニー本来のハチミツのような甘みと繊細なモルトの風味に、シェリー樽由来のドライフルーツやスパイスの複雑さが加わる。蒸留年と瓶詰年はリリースごとに異なり、コレクターの間でヴィンテージ比較が楽しまれている。
ダルウィニーはディアジオ「クラシックモルツ・オブ・スコットランド」シリーズにおけるハイランド代表として選ばれた6蒸留所の一つであり、15年がコアレンジの主力である。ディスティラーズエディションはその15年の繊細な個性を保ちつつ、シェリーフィニッシュによってリッチさと奥行きを加えた特別版という位置づけである。
テイスティングノート
香り
ハチミツとヘザー(ヒース)の甘い香りがベースにあり、その上にオロロソシェリー由来のレーズン、プラム、イチジクのドライフルーツ香が重なる。微かなシナモンとナツメグのスパイス、モルトの温かみ、奥にはほんのりとしたピートのスモーキーさも感じ取れる。
味わい
ミディアムボディで滑らかな口当たり。ハニカムのような甘みが舌を包み込み、レーズンとダークチェリーのシェリー感が中盤から広がる。穏やかなシナモンスパイスとオークのドライさがバランスを取り、ダルウィニー特有のクリーンなモルト感が全体を支えている。15年スタンダードよりも明らかにリッチで厚みがある。
余韻
なめらかで温かく、ミディアムからロングレングス。シェリーフルーツの余韻がゆっくりと続き、ハチミツとモルトの甘みが最後まで寄り添う。後味にオークのほのかな渋みとヘザーハニーの残香がある。
酒
💬0