カーデュ 15年は、スペイサイドのカーデュ蒸留所が手がけるプレミアムエクスプレッションである。コアレンジの12年やゴールドリザーブの上位に位置し、3年の追加熟成がもたらす深みと複雑さが特徴の限定リリースである。カーデュはジョニーウォーカーの主要なキーモルトとして知られ、シングルモルトとしての評価も高い蒸留所である。
カーデュ蒸留所の歴史は1824年にまで遡る。ヘレン・カミングが密造酒の製造から正式な蒸留免許を取得し、蒸留所を設立した。女性が蒸留所を創設した数少ない例として知られ、後にジョン・ウォーカー&サンズ社(現ディアジオ)に買収された。カーデュのスピリッツはそのフルーティーで甘い個性から、ジョニーウォーカーのハートモルトとして長年重要な役割を果たしてきた。
15年は2019年にディアジオのスペシャルリリースの一環として登場し、好評を受けて定番化した銘柄である。リフィルのアメリカンオークとヨーロピアンオーク樽で15年間熟成されており、12年の軽やかなフルーティーさに、より深いドライフルーツとスパイスの要素が加わっている。
カーデュは年間約350万リットルものスピリッツを生産する大規模蒸留所であるが、その大部分はブレンド用原酒として使用される。シングルモルトとして瓶詰めされる量は全体のごく一部であり、15年のような長期熟成品はさらに限られている。スペイサイドモルトらしい親しみやすさを保ちながらも、エイジドウイスキーならではの複雑さを味わえる銘柄である。
テイスティングノート
香り
リッチで甘い香り。ハチミツ、バニラ、トフィーの甘いアロマが前面に立ち、熟したリンゴと洋梨のフルーツ香が続く。15年の熟成がもたらすオークのスパイスとナッツ(アーモンド)の香ばしさが奥行きを加えている。12年よりも明らかに複雑で、深みのあるアロマプロファイル。
味わい
ミディアムボディで滑らか。バタースコッチとハチミツの甘みが舌を包み、中盤からドライフルーツ(レーズン、アプリコット)と穏やかなオークスパイスが現れる。カーデュらしいフルーティーな個性は健在だが、15年の熟成によりモルトの複雑さとテクスチャーの豊かさが大幅に増している。
余韻
ミディアムからロング。温かみのあるスパイスとバニラの余韻が穏やかに続き、最後にフルーツとモルトの甘い残香が心地よく残る。12年の軽快さとは対照的な、落ち着いた余韻が印象的。
酒
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