文楽 純米吟醸は、明治27年(1894年)創業の北西酒造が埼玉県上尾市で醸す代表銘柄である。銘柄名「文楽」の由来は、伝統芸能の文楽をこよなく愛した創業者が、義太夫・三味線・人形遣いによる三位一体の技芸を、米・麹・水という酒造りの三要素に重ねたことにある。500年近い歴史を持つ日本の伝統芸能に敬意を払い、それを酒に体現しようとした心意気が銘柄名に刻まれている。
北西酒造は埼玉県上尾市という関東に位置しながら、秩父山系からの良質な地下水を仕込み水に恵まれている。5代目当主・北西竜一郎氏のもと、「目標となる味を定め、そこへ向けた製造工程を逆算する」という分析的手法で品質管理を徹底。20〜30代の若い醸造チームが伝統と革新を融合した酒造りを実践している。広島県産の酒造好適米「千本錦」を100%使用し、精米歩合50%まで丁寧に磨いて仕込む。千本錦は山田錦を親に持つ品種で、軽快でクリーンな味わいの酒を生みやすいとされる。
全国新酒鑑評会では2014年から5年連続金賞を受賞。IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2019では大吟醸部門でトロフィー(最高賞)を獲得し大きな話題を呼んだ。現在は20か国以上に輸出され、海外の日本酒愛好家にも支持されている。埼玉を代表する実力蔵として、国内外で確固たる評価を築いている。
テイスティングノート
香り
穏やかでやわらかい吟醸香。上品で食事を邪魔しない果実系の香り。
味わい
口中に広がる豊かな米の旨み。千本錦由来の柔らかい甘みと、すっきりとした辛さが絶妙なバランスを保つ。
余韻
喉ごしよく、すーっとクリーンに引く後口。後味に米の旨みが心地よく残る。
酒
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