獺祭(だっさい)は、山口県岩国市の旭酒造(現・株式会社獺祭)が醸造する純米大吟醸酒の代名詞的ブランド。全量純米大吟醸にこだわり、醸造アルコールを一切使用しない方針を堅持する。最大の特徴は「杜氏不在の酒造り」——数値管理とデータに基づいた科学的醸造で、熟練杜氏なしでも安定した高品質を実現した。山田錦のみを使用し、磨き二割三分(精米歩合23%)・三割九分(39%)・四十五(45%)という徹底した高精白を施す。
遠心分離機による無加圧搾りや最長168時間に及ぶ精米など独自技術を駆使し、華やかな果実香と透明感ある味わいを生み出す。2011年以降は四季醸造(通年醸造)に移行し、年間35,000石以上の生産量を誇る国内最大級の高品質酒蔵へと成長した。
2012年のモンドセレクション最高金賞をはじめ、ロンドン・インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)純米大吟醸部門でのトロフィー受賞など、国際品評会での受賞歴多数。ニューヨーク・タイムズ紙やウォール・ストリート・ジャーナルにも取り上げられ、海外での日本酒認知度向上に最も貢献したブランドとして評価される。2025年5月の社名変更(旭酒造→株式会社獺祭)はブランド力の高さを示す象徴的な出来事であり、「日本酒のグローバルスタンダード」として世界中の日本酒愛好家から高く評価されている。