「宮城峡 10年」は2015年に販売休止となった熟成年数表記付きシングルモルトであり、宮城峡のエレガントなスタイルに10年熟成の丸みと深みを加えた逸品として、今も愛好家の記憶に鮮やかに残る銘柄である。ニッカウヰスキーの年次シリーズ体制が維持された時代(〜2015年)において、宮城峡スタンダードの頂点に位置づけられていた。
当時の宮城峡 10年は、若々しいフルーティーさの中に10年熟成が加えるまろやかな甘みとほどよいオークの骨格が加わり、NASより一段深い体験を提供していた。コレクター市場では旧ボトルに高いプレミアが付いており、現行のNASとは異なる「計算された熟成感」を求めるファンが今も探し続けている。2025年現在も再販への期待が高く、ニッカウヰスキーの公式SNSや愛好家コミュニティ(TWF・Whisky Advocate等)で定期的に話題に上る銘柄である。
「宮城峡 12年」がWWAで「ジャパニーズ・シングルモルト(12年部門)」の受賞歴を持つほか、宮城峡シリーズ全体として2013年・2014年・2016年にIWSC(インターナショナル・ワインアンドスピリッツ・コンペティション)のダブルゴールドを獲得している。Jim Murrayは宮城峡10年を94点で評価し「控えめな完成度を持つ傑作」と記している。Whisky Advocateも92〜94点の高評価を付け「エレガンスと複雑さの共存」と表現している。
テイスティングノート
香り
NASより一段深みのあるアロマ。洋梨・白桃・アプリコットのフルーツ感に10年熟成のバニラ・バタースコッチの甘みが加わる。フローラルノーツ(スミレ・アップルブロッサム)は健在で、ほのかにシェリー由来のドライフルーツも感じられる。
味わい
口当たりはまろやかで、10年熟成特有のシルクのような質感。フルーツコンフィチュールとキャラメルの甘みが広がり、オーク由来の軽いタンニンと白胡椒・シナモンのスパイスが続く。バランスが良くウイスキーの教科書的な味わい。
余韻
中〜長の余韻。フルーティーな甘さが引いた後、バニラ・オーク・ほんのりスパイスが余韻として続く。クリーンで品があり、宮城峡 10年でしか味わえない絶妙なフィニッシュ。
酒
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