厚岸ブレンデッドウイスキー「処暑(しょしょ)」は、北海道厚岸蒸留所の二十四節気シリーズ第三弾として2021年にリリースされたブレンデッドウイスキーだ。「処暑」は暑さが治まり始める頃を意味する二十四節気第十四節(8月下旬頃)にちなんでおり、夏の終わりから秋へと移行する厚岸の季節感を表現している。
処暑は厚岸のモルト原酒(ピーテッド)とグレーン原酒をブレンドした製品であり、アルコール度数48%で仕上げられている。ブレンダー陣は各バッチのリリースごとに原酒の個性と季節のテーマを丁寧に掛け合わせており、処暑では夏の豊かさが消えゆく切なさとともに、次の季節への期待感を香味に込めようとしている。
二十四節気シリーズは雨水(2月)・穀雨・芒種・処暑・寒露・立冬・大寒という順で各節気に対応した製品をリリースするという長期的なコンセプトを持つ。処暑はシリーズの中で「夏の締めくくり」という情緒的な意味合いを持ち、ラベルには夏の終わりを象徴する意匠が施されている。
厚岸蒸留所の二十四節気シリーズは国内外で高い評価を受けており、姉妹品「寒露」のWWA2021最高賞受賞、「雨水」「芒種」のSFWSC2021トップゴールド受賞に続き、処暑も国際コンペティションにエントリーしている。二十四節気という日本的コンセプトが海外の審査員にも高く評価されている。
処暑はブレンデッドウイスキーとしてシリーズ内でも雨水と並んでカジュアルな入り口的ポジションにある。ピートの個性が適度に抑えられたグレーンとのブレンドにより、シングルモルトよりも接しやすい仕上がりとなっており、厚岸初体験のユーザーにも推薦できる一本だ。
厚岸蒸留所は創業からわずか数年で国際コンペティションの常連となり、日本ウイスキー界に「北海道からの新星」として認識されている。市場価格は定価を大きく上回り、処暑を含む二十四節気シリーズ各ボトルがコレクターアイテムとしての価値を高め続けている。
テイスティングノート
香り
潮気を含んだスモーキーな香りが最初に訪れ、グレーン由来のクリーミーな穀物感が後に続く。黄桃と熟したリンゴの果実感、軽いキャラメルの甘みが重なり、夏の終わりを感じさせる温かな印象がある。
味わい
ブレンドの滑らかさがまず口中に広がる。ピートスモークの柔らかい存在感にグレーンの甘みが寄り添い、熟したトロピカルフルーツとキャラメルのフレーバーが続く。ミネラルの塩気がアクセントとなる。
余韻
適度な長さの余韻。スモークと甘みが溶け合いながらゆっくりと引いていく。後口には穀物の温かみとほんのりとしたウッディさが残り、次の一口を促す。
酒
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