本坊酒造の創業発祥の地「津貫」(鹿児島県南さつま市)は、薩摩半島南西の緑豊かな山間に位置する。2016年11月、本坊酒造はこの地に「マルス津貫蒸溜所」を開設した。長野県の駒ヶ岳蒸溜所に次ぐ第二の蒸溜所であり、温暖な南九州特有の気候でいかなるウイスキーが生まれるかを問うプロジェクトだった。蒸溜所の東側にそびえる蔵多山山系から湧き出す良質な湧水を仕込み水に用い、温暖でありながら冬には零下まで冷え込む盆地特有の大きな寒暖差の中でゆっくりと熟成が進む。
「THE FIRST」の名は文字通り「津貫蒸溜所から生まれた最初のシングルモルトウイスキー」を意味し、2019年4月にリリースされた。蒸溜開始からわずか約3年でリリースされたこの原酒は、南九州の温暖な気候が促す早熟な熟成の恩恵を受けており、ファーストフィルおよびセカンドフィルのバーボンバレルを主体に熟成。アルコール度数59%のカスクストレングスで瓶詰めされ、大麦由来の風味の豊かさと余韻の奥行きを最大限に引き出した一本となっている。
テイスティングノート
香り
バニラやメープルシロップのような濃厚かつ上品な甘い香りに、バナナクレープを連想させるフルーティーさ。ほのかにレーズン、カカオのニュアンスも漂う。
味わい
飲みごたえのある重厚な甘みとウッディでスパイシーな刺激。ふくよかな骨太のボディが口いっぱいに広がる。
余韻
長く続くふくよかな余韻。アフターにわずかにピートのスモーキーさがのぞき、すっきりと締まる。
酒
💬0