ダルモア(The Dalmore)は1839年にアレクサンダー・マセソンによってスコットランド・ハイランド地方のアルネスに創設された歴史ある蒸留所。1874年にマッケンジー家が引き継ぎ、同家のシンボルである「雄鹿(12ポイントの枝角)」がボトルのアイコンとなった。この鹿紋章の由来は、1263年にコリン・オブ・ケアマックが狩猟中にスコットランド国王アレクサンダーIII世を猛牛の突撃から守った故事に遡り、感謝の証として12の枝角を持つ鹿を紋章に与えられたという。
ダルモアの品質は現マスターブレンダー、リチャード・パターソンOBEの存在なくして語れない。第三世代のマスターブレンダーとして50年以上ダルモアを指揮し、独創的なマルチカスク・マチュレーション・プログラムを確立。12年はバーボン・アメリカンホワイトオーク樽で9年熟成後、マルサーラ、アポストーレス、アモルソーシェリー樽でさらに3年間の追熟を経て完成するという複雑な工程で作られる。
ダルモア12年はジム・マーレイのウイスキーバイブル2005年版で91点を記録し、「正しい熟成年数に達した素晴らしいハイランド・シングルモルトの一つ」と高く評価されている。インターナショナル・スピリッツ・チャレンジや世界各地の品評会でゴールドメダルを繰り返し受賞しており、特にシェリー樽フィニッシュの複雑さと甘みの豊かさが評価の柱となっている。また、リチャード・パターソン自身が2023年のグローバル・アイコンズ・オブ・ウイスキー・アワードでマスター・ディスティラー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、人物としての評価もブランドの価値を押し上げている。
テイスティングノート
香り
柑橘のマーマレード、ダークチョコレート、シェリーの甘い香り。バニラとシナモンが重なる。
味わい
リッチでシルキー。シェリーの甘み、ドライフルーツ、スパイスが複雑に絡み合う。
余韻
長く甘い余韻。チョコレートとオレンジピールが後口に心地よく残る。
酒
💬0