タリスカーは1830年にヒュー・マッカスキル兄弟によって創設されたスコットランドはアイランズ(島々)地方を代表する蒸留所で、スカイ島ミンギニッシュ半島のカーボスト村に位置する。蒸留所名はゲール語で「傾斜した岩石の地」を意味し、周囲を荒涼たるスカイ島の山々と断崖絶壁に囲まれた地から生まれる海の香りが特徴。19世紀の文豪ロバート・ルイス・スティーブンソンはその詩「スコットランド人の帰郷」の中でタリスカーを「飲み物の王(The King of Drinks)」と称え、グレンリベット、アイラと並んで最高峰のウイスキーと讃えた。
現在はディアジオ社が所有し、スカイ島唯一の蒸留所としてその名を世界に知られている。タリスカー10年はこの蒸留所のフラッグシップとして長らく不動の位置を占め、特有の塩気を帯びたピートスモークと胡椒のような刺激が「スカイ島の嵐」と称されてきた。
タリスカー10年は国際的な品評会でも一流の評価を誇る。2007年のワールドウイスキーズ・アワードでは「ベスト・シングルモルト・イン・ザ・ワールド」を受賞(タリスカー18年)しており、蒸留所全体の評価を押し上げた。10年は2015年のサンフランシスコ・ワールドスピリッツ・コンペティションでダブルゴールドメダルと「ベスト・シングルモルト・スコッチ 12年以下」賞を受賞し、同大会屈指の評価を獲得。アルティメット・スピリッツ・チャレンジ2013年で94点を記録し、ワイン・エンスージアストから「ベストバイ」の称号も与えられた。ジム・マーレイもかつてタリスカーについて「私の人生を変えた蒸留所」と語るほどの愛着を示しており、ウイスキー評論家の中でも特別な位置づけにある。
テイスティングノート
香り
磯の香り、燻製した肉、黒胡椒。レモン皮とヨードの海風が混じるスモーキーなアロマ。
味わい
ミディアムフルボディ。塩味とペッパー、スモーク、甘い麦芽が激しくぶつかり合う。
余韻
長い余韻。胡椒の辛味が波のように繰り返し押し寄せ、潮の風味が続く。
酒
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