グレンモーレンジィ シグネット(Signet)は同蒸留所の最高峰に位置するフラッグシップ・ボトルで、ドクター・ビル・ラムズデン博士の長年にわたる研究と実験の結晶。最大の特徴は「チョコレートモルト(Chocolate Malt)」の使用で、通常の麦芽よりも高温でローストされた焙煎麦芽をブレンドに用いることで他に類のない深い甘みとコーヒーのような複雑さをもたらす。この手法はバーボンやビールの醸造では見られるが、スコッチウイスキーでは極めて希少な試み。
シグネットは様々なスタイルの樽で熟成した原酒をヴァッティングした複雑な構造を持ち、最長で数十年もの熟成を経た原酒を含む。ノンエイジステートメントながらその内容は蒸留所の最高技術を結集したもの。「印璽(シグネット)」という名は、グレンモーレンジィの品質の証となる印鑑を意味し、同蒸留所が世に送り出す最高傑作であることを示している。
グレンモーレンジィ シグネットは発売以来、数々の国際的な賞を受賞してきた。2011年のワールドウイスキーズ・アワードでは「ベスト・ハイランド・シングルモルト」を受賞し、2016年インターナショナル・ウイスキー・コンペティションでも「ウイスキー・オブ・ザ・イヤー」に選出された。ジム・マーレイのウイスキーバイブルでは複数の年で97点前後を記録しており、世界最高峰のシングルモルトの一つとして認知されている。ウイスキー専門メディアのWhisky Advocateでも常に上位評価を受けており、価格と品質のバランスから「贈答品として世界最高クラス」と評される。チョコレートモルトという独創的なアプローチは、今日のクラフト蒸留所にも影響を与えている。
テイスティングノート
香り
ダークチョコレート、エスプレッソ、ドライオレンジ。バニラと熟したプラムが複雑に交差する。
味わい
フルボディ。コーヒー、黒糖、ダークチェリー、ナッツが濃密に広がる。
余韻
非常に長い余韻。チョコレートのビターとスパイスが残り、じわじわと甘みが続く。
酒
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