アベラワー12年 ダブルカスクマチュアードは、スペイサイドのアベラワー蒸留所が誇るシェリー系スタイルの入門として位置づけられ、バーボン樽とシェリー樽の両方でリッジョナリーに熟成させる「ダブルカスク」製法を12年間実施した一本だ。1879年創業の蒸留所はリベット川の支流アベラワー川のほとりに立つ。
アベラワーの設立者ジェームズ・フレミングはスペイサイドの地で高品質なウイスキー製造に生涯を捧げた。現在はフランスの大手酒類グループ、ペルノ・リカールが所有するが、同蒸留所の伝統的なシェリー樽重視のスタイルは今も守られている。
アベラワーとはゲール語で「小さな川の河口」を意味し、蒸留所が面するアベラワー川に由来する。ダブルカスクマチュアードという名称は文字通り二種類の樽での熟成を示し、バーボン樽のバニラ感とシェリー樽の豊かな果実感がバランスよく融合する。
12年という熟成はアベラワーのエントリーポジションを担い、A’bunadhを頂点とするラインナップの入口として機能する。シェリー感の強さはマッカランやアベラワー上位ラインと比べると穏やかで、より親しみやすい入門酒として評価が高い。
Jim MurrayはWhisky Bibleでアベラワー12年ダブルカスクに88.5点を付けており、「コストパフォーマンスが高いスペイサイドのシェリー系入門」と評した。Paste Magazine誌はシェリー系の3本を並べたテイスティングでアベラワー12年を「バランスの取れた入門書」と絶賛し、ISCでも金賞を複数回受賞している。
テイスティングノート
香り
リンゴ・洋梨のフレッシュなアロマにシェリー由来のドライフルーツとバニラが優しく重なる。シナモンとナツメグのスパイスがほのかに漂う。
味わい
滑らかな口当たりで始まり、バニラ・蜂蜜・ドライアプリコットが展開する。シェリーの甘みとモルトの芯がバランスよく共存している。
余韻
心地よい中程度の余韻でシェリーのドライフルーツとスパイスが残る。ほろ苦いチョコレートが最後にほのかに顔を見せる。
酒
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