ザ・シングルトン・オブ・グレンダラン 15年は、ディアジオが展開するシングルトンブランドのミッドレンジ表現である。シングルトンブランドは「シングルモルトの入門として親しみやすいウイスキー」をコンセプトに、グレンダラン(アメリカ市場向け)、ダフタウン(ヨーロッパ市場向け)、グレンオード(アジア市場向け)の3蒸留所で展開されている。グレンダラン蒸留所はスペイサイド地方に位置し、1897年の創業以来フルーティで滑らかなスピリッツの生産で知られてきた。15年はアメリカ市場およびトラベルリテール向けに導入され、12年からのステップアップとして位置づけられている。
熟成にはヨーロピアンオーク・エクスシェリーカスクとアメリカンオーク・エクスバーボンカスクが使用され、シェリー由来のフルーティな複雑さとバーボン樽由来のバニラの甘さが融合している。アルコール度数は40%とやや控えめだが、15年の熟成によって得られた深みのある味わいが楽しめる。サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2018では金賞を受賞し、ISCでも複数年にわたり金賞を獲得するなど、国際的なコンペティションでの実績も豊富である。
ウイスキー専門メディアのWhisky Advocateでは86〜88点台のスコアを獲得しており、「滑らかで親しみやすい、日常使いに最適なスペイサイドモルト」と評価されている。愛好家コミュニティでは「良質な日常の一杯としては十分だが、40%のアルコール度数が潜在的な深みを損なっている」という声も見られる。グレンフィディック15年やグレンリベット15年と同価格帯に位置し、スムーズで果実味豊かなスタイルを求めるモルト入門者に向けた選択肢として、一定の存在感を示している。
テイスティングノート
香り
はちみつと洋梨の甘い香りが中心。バニラやトフィーのニュアンスが豊かに漂い、奥にはドライフルーツとシェリー樽由来の軽い果実香が感じられる。全体として華やかで親しみやすいアロマ。
味わい
口当たりは非常にスムーズで、滑らかなモルトの甘さが広がる。煮リンゴやミルクチョコレートの味わいに、穏やかなスパイス感がアクセントを加える。シェリー樽由来の果実味とオーク由来のかすかなナッツ感が調和し、複雑さの中にも飲みやすさが際立つ。
余韻
余韻はミディアムレングス。ソフトなオークの風味と甘みが穏やかに残り、ほのかなナッツの風味が心地よく消えていく。クリーンでバランスの取れたフィニッシュ。
酒
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