トーモア12年は、スペイサイドのアドヴィー近郊に位置するトーモア蒸留所のオフィシャルシングルモルトウイスキーである。1958年に竣工した同蒸留所は、スコットランドで20世紀に新設された蒸留所のひとつであり、建築家アルバート・リチャードソンが手がけたアールデコ調の美しい建物で知られている。現在はペルノ・リカール傘下で、バランタインやロングジョンのブレンデッド原酒を供給している。
バーボンバレルでの12年熟成により、軽やかで爽やかなスペイサイドスタイルに仕上がっている。トーモアの特徴は非常にクリーンでライトなスピリッツで、フルーティーなエステルと穏やかなモルトの甘みが前面に出るスタイルだ。複雑さよりも飲みやすさを追求した設計で、食前酒やウイスキー初心者にも親しみやすい味わいとなっている。蒸留所の外観の美しさに反して知名度は低いが、スペイサイドのライトスタイルを代表する蒸留所のひとつとして再評価が進んでいる。
テイスティングノート
香り
グリーンアップルと洋梨の爽やかなフルーツ香が軽やかに立ち上る。続いてレモンドロップ、バニラアイスクリーム、ほのかなミントの清涼感が感じられる。全体としてクリーンで明るいアロマプロファイルが特徴的だ。
味わい
ライトでクリスピーな口当たり。レモンソルベのような爽やかな柑橘の甘酸っぱさが広がり、中盤にはバニラウエハースと麦芽ビスケットの穏やかな甘みが加わる。後半にかけて微かなホワイトペッパーのスパイスが現れるが、全体として非常にスムーズで飲みやすい。40%の度数にふさわしい軽快な味わいだ。
余韻
短めだがクリーンな余韻。レモンピールとバニラの甘みがほのかに残り、最後にドライなモルトの余韻がさっぱりと締めくくる。後味の爽やかさが心地よく、食事との相性も良い。
酒
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