オークロイスク20年は、スペイサイドのマレン・オブ・オード近郊に位置するオークロイスク蒸留所のカスクストレングスシングルモルトウイスキーである。1974年に操業を開始した比較的新しい蒸留所だが、ディアジオ傘下でJ&Bやデュワーズのブレンデッド原酒として重要な役割を担っている。シングルモルトとしてのリリースは限定的で、フローラ&ファウナシリーズやスペシャルリリースで時折姿を見せる程度だ。
20年の長期熟成により、蒸留所本来のモルティで複雑なキャラクターが完全に花開いている。バーボンバレルでの熟成が穏やかなバニラとハニーの甘みを加え、オークロイスク特有のスパイシーさとフルーティーさが見事に調和している。カスクストレングスの58.9%という度数からは想像できないほど滑らかな口当たりで、加水するとさらに新たなフレーバーが開花する。知る人ぞ知るスペイサイドの実力派蒸留所の真髄を味わえるボトルであり、ウイスキー愛好家垂涎の一本だ。
テイスティングノート
香り
リッチなバニラカスタードと熟した洋梨の甘い香りが立ち上る。続いてオレンジマーマレード、アカシアハチミツ、ほのかなジンジャースナップのスパイスが広がる。奥にはサンダルウッドとドライフラワーの繊細な香りが漂い、20年の深みを感じさせる。
味わい
クリーミーでフルボディの口当たり。バタースコッチと蜂蜜の甘みが舌を包み込み、中盤にシナモンとナツメグのウォーミングなスパイスが現れる。後半にかけてドライフルーツと軽いタンニンが複雑さを加え、58.9%のアルコール度数を忘れさせる滑らかさがある。加水するとトロピカルフルーツとレモンカードの爽やかさが現れ表情を変える。
余韻
長く温かみのある余韻。バニラとオークのスパイスが穏やかに持続し、最後にドライジンジャーとほのかなダークチョコレートの苦みが静かに消えていく。
酒
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