水芭蕉 純米吟醸は、群馬県利根郡川場村に蔵を構える永井酒造が醸す純米吟醸酒です。尾瀬の入り口に位置する川場村は、武尊山(ほたかやま)の豊かな自然に恵まれた土地。永井酒造は1886年の創業以来、この地の清冽な雪解け水を仕込み水に使い、自然と共生する酒造りを続けてきました。「水芭蕉」というブランド名は、尾瀬を象徴する可憐な花に由来しています。
永井酒造のユニークな取り組みとして特筆すべきは、シャンパーニュ地方のメゾンと技術交流を行い、瓶内二次発酵によるスパークリング日本酒「水芭蕉 ピュア」を開発したことです。この革新的な商品は世界的にも注目を集めました。純米吟醸は、そうした挑戦的な蔵が造る王道の日本酒で、兵庫県産山田錦を55%まで磨き上げ、武尊山の伏流水で仕込んでいます。
味わいの最大の特徴は、仕込み水由来の透明感と柔らかさ。尾瀬の自然が何十年もかけて濾過した超軟水は、酒に繊細でクリーンなテクスチャーを与えます。山田錦のふくよかな旨みと、この透明感のある水が出会うことで、品良くまとまった純米吟醸に仕上がっています。冷酒がおすすめですが、ぬる燗にしても米の甘みが穏やかに広がり、料理との相性の幅がさらに広がります。
テイスティングノート
香り
穏やかで清涼感のある吟醸香。白桃、りんご、ほのかなメロンのフルーティな果実香に、かすかな白い花のフローラルノート。尾瀬の清らかな水を思わせる透明感のある香りが印象的。
味わい
滑らかで柔らかな口当たり。超軟水由来の繊細なテクスチャーに、山田錦の上品な甘みと旨みが溶け込んでいる。中盤からきれいな酸味が現れ、全体を引き締める。透明感のある味わいが最後まで続き、クリーンで品の良い印象。
余韻
中程度の長さで、穏やかに消えていく。後味には山田錦のほのかな甘みと、尾瀬の清流を思わせるミネラル感が残る。くどさが一切なく、次の料理を引き立てる理想的な食中酒の余韻。
酒
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