ベンリネス 21年は、スコットランド・スペイサイドのアベラワー近くに位置するベンリネス蒸留所が造るシングルモルトウイスキーの長期熟成表現だ。ディアジオのスペシャルリリースとして限定的にボトリングされる稀少なボトルである。
ベンリネス蒸留所は1826年にベンリネス山の麓に設立された。蒸留所の最大の特徴は、1974年から2007年まで採用されていた「部分的三回蒸留」という独自の製法だ。6基のポットスチルのうち、ローワインスチルの一部でスピリッツを三回目の蒸留にかけ、通常の二回蒸留の原酒とブレンドする。この製法により、スペイサイドでは珍しいヘビーでミーティ、そしてフルーツケーキのようなリッチなキャラクターが生まれる。
この21年はリフィルシェリーカスクで熟成した原酒をカスクストレングスに近い度数で瓶詰め。シェリーの影響とベンリネス固有のミーティさが融合し、ダークフルーツ、スパイス、チョコレートの重層的な味わいが展開される。少量の加水で風味が大きく開くため、数滴の水を加えながらゆっくり楽しむのがおすすめだ。
ベンリネスはシングルモルトとしてのオフィシャルリリースが極めて限定的で、フローラ&フォーナの15年が長年唯一のレギュラーボトリングだった。それゆえ独立系ボトラーのリリースが多く、カスクバイカスクでの個性の違いを楽しめるのも魅力の一つだ。
テイスティングノート
香り
プラムプディング、ダークチェリー、モカの濃厚な香り。シェリーカスク由来のドライフルーツとスパイスに、ベンリネス特有のミーティでサルファリーなニュアンスが独特のアクセントを加える。
味わい
フルボディで力強い口当たり。ドライフルーツ、ダークチョコレート、トフィー、フルーツケーキの贅沢な味わいが押し寄せ、中盤にはブラックペッパー、ジンジャー、クローブの温かみのあるスパイスが爆発的に広がる。カスクストレングスの濃密さが圧巻。
余韻
ロングフィニッシュ。シェリースパイスとダークフルーツの余韻が非常に長く続き、最後にモカ、ミート、オークの複雑な余韻が穏やかに残る。
酒
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